J1・川崎フロンターレ 鄭大世選手応援会発足 |
「しっかり支えていきたい」 「朝・日交流の架け橋に」
「川崎フロンターレ鄭大世選手応援会」発足会(11月24日)会場には、鄭大世選手(23)を支える数多くの同胞、日本市民らが詰め掛けた。 2006年3月に朝鮮大学校を卒業し、J1・川崎フロンターレに入団した鄭選手。抜群の身体能力を活かした大胆なプレーでファンを魅了、レギュラーとして活躍している。今年6月には朝鮮代表に初選出された。そんな鄭選手、所属チームの地元・神奈川同胞からの温かい視線と大きな声援を一身に集めている。 熱い視線を送るのは同胞だけではない。フロンターレ後援会の砂田慎治・川崎市副市長は「大世選手は在日コリアンに夢を与えている。ぜひ在日コリアンを元気づけてもらいたい」と語る。 また川崎フロンターレの武田信平代表取締役社長も、「大世選手は強い気持ちで志高くプレーしている。チームの点取り屋、中心選手と言える。川崎フロンターレ、朝鮮代表と2足のわらじを履く大世選手をしっかりと支えていきたい」と述べた。
フロンターレの地元、神奈川の同胞らは鄭選手を温かく見守る過程で、地域に深く根ざしたフロンターレを市民らとともに応援し交流の輪を広げてきた。こうした中で応援会結成に向けたしっかりとした土台が築かれた。 在日本朝鮮人蹴球協会の李康弘理事長は、「川崎には在日同胞が多く住んでいる。大世選手は、朝・日の市民交流において大きな役割を果たせる存在だ」と指摘する。そして、「今後もゴールを重ねてチームに貢献し、朝鮮代表としても活躍して朝・日の架け橋になってもらいたい」とエールを送った。 「大世は、朝鮮人ということに誇りを持ちウリハッキョが大好き」−「追っかけをしている」と会場を沸かせた鄭選手のオモニ、李貞琴さん(57)は、名古屋から駆けつけた。「神奈川同胞、総連組織の応援がどれほど力を与えてくれていることか。みんな親元を離れて暮らす息子のために親身になってくれている。日本の人たちも応援してくれている」と幸せを噛み締めていた。 発足会当日に行われた等々力陸上競技場でのホーム最終戦(第33節)には、20人を超える同胞らが駆けつけ観戦した。 鄭選手は前半15分、先制のヘディングシュートを決め、今シーズン11点目を記録した。 川崎フロンターレは、後半にも追加点を挙げ3−0でサンフレッチェ広島を下した。 鄭選手はまた、1日に行われたシーズン最終(第34節、NACK5スタジアム大宮)の大宮アルディージャ戦(試合は1−1の引き分け)でも前半21分に先制となるヘディングシュートで1得点を挙げ、シーズン12点目(J1得点12位)を記録した。(李東浩記者) [朝鮮新報 2007.12.5] |