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金網総合格闘技 ライト級王座決定トーナメント決勝 朴光哲選手 準優勝に

 金網総合格闘技「CAGE FORCE05」が1日、ディファ有明(東京都江東区)で行われた。第8試合、メインイベントのライト級王座決定トーナメント決勝(5分×3R)に、朝鮮大学校出身の朴光哲選手(KILLER BEE)が出場。アルトゥール・ウマハノフ選手(ロシア、SKアブソリュート・ロシア)と対戦し、1−2という僅差の判定で敗れた。日本初のケージ・ファイティングの王座決定戦。朴選手の挑戦は準優勝に終わった。

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「右」を警戒する相手選手に朴選手の左足が伸びる

 「CAGE FORCE」ではヒジ打ちが解禁されている。そのヒジを使って、鮮烈な「デビュー」(ヤルッコ・ラートマキ、TKO、3月17日)を飾った「ミスターエルボー」こと朴光哲選手の「CAGE FORCE」での戦績は3戦全勝。光岡映二選手(和術慧舟會RJW)との準決勝では、一進一退の攻防を制して決勝進出を果たしている。3月、6月、9月と試合ごとにその評価を上げてきた。

 一方、「優勝候補」として今大会に参戦したウマハノフ選手は、過去3戦でその評価を落としているものの、未だその真の実力は大いなるベールに隠されていると言える。バックボーンは元「ロシア軍特殊部隊」。

 初代「金網王」の栄光はいずれの手に。会場は超満員となった。ファンのみならず、朴選手の同級生をはじめ大学時代の後輩なども応援に駆けつけた。

 1R、開始直後の組み合いでテイクダウンを取ったのは朴選手だった。しかしサイドマウントからマウントポジションを取りにいったところで、逆にウマハノフ選手にマウントを返されてしまう。金網を背負っての攻防。

網際での攻防

 「殴りたい」ウマハノフ選手の一瞬の隙をついて朴選手はスタンドに成功すると、打撃でのプレッシャーをかけつつ前進し、左ハイキックをカウンターで浴びせる。硬直状態からの終了間際、今度はカウンターを受け左まぶたをカットしたところで、2Rへ。

 ウマハノフ陣営からは「右に気を付けろ」とさかんに指示が飛ぶ。朴選手の「右」を気にしている様子だ。

 相手のタックルを切って、バックマウントを取るなど、朴選手が打撃とともにペースを掴み始めたところでこのラウンドは終了した。

 網際での攻防から始まった3R、朴選手は立ち上がるのを狙われ痛打を浴びてしまう。これが壮絶な打ち合いに発展。打ち勝っていたのはウマハノフ選手だったが、朴選手の気迫に押されたかたちで一歩退いた。「金網王」に賭ける朴選手の執念が垣間見える。

 スタンドに「勝機」を見い出したいのは朴選手。ところが各ラウンドで強烈な打撃を加えるものの、この日に限り「快音」は続いて響かない。

 テイクダウンを取られ、下からヒジで応戦したところで勝敗は判定に持ち越された。

 結果、1−2の僅差でウマハノフ選手に軍配が上がった。テイクダウンから、ウマハノフ選手のほうが上になる場面が多かったこと、これがジャッジの支持を取り付けたようだ。

 朴選手の「金網王」への挑戦は準優勝に終わった。(鄭尚丘記者)

[朝鮮新報 2007.12.5]