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日本の防衛庁が9日から防衛省に格上げされた。総理府の外局から独立し、首相を経ずに直接、国防(自衛隊運営)に関する案件を閣僚会議に提出することができるようになった。他国の国防省と同等になったということだ ▼今後、「陸、海、空自衛隊」は「陸、海、空軍」へと鞍替えし、集団的自衛権行使=米国の戦争への参加が急がれるだろう。「日本が戦後の体制から脱皮して21世紀の新しい国家を作る初歩」という安倍首相の言葉がその事を示唆している ▼戦争をする国になろうとする日本を見る目は厳しい。朝鮮はかねがねこの問題だけに止まらず、軍事費が世界第3位の日本の急速な軍事大国化に強い警鐘を鳴らしてきた。南朝鮮の中央日報は社説(10日付)で「一言で(朝鮮半島の)安保に対する深刻な挑戦」とこれまた非常な危機感を表明した。中国外交部は、表立っては日本の問題だと批判はしていないが、地域の平和と安全を乱すいかなる動きにも反対すると釘を刺す事を忘れてはいない ▼しかし、こうした指摘もすでに遅いのかもしれない。朝日新聞(4日付)は、日本が米国と共に朝鮮半島有事に対応した共同作戦計画に昨年12月から着手したと報じた ▼朝鮮半島での有事、それが日本に波及してきた場合などを柱にし、米日両軍の役割分担、朝鮮攻撃を想定した図上演習などに着手していくという。1960年代、自衛隊が行った対朝鮮攻撃の秘密研究「三矢作戦」の公然化であり、策定済みの米・南朝鮮軍の「5029」と連動していることは言うまでもない。日本の脅威はさらに現実化していく。(哲) [朝鮮新報 2007.1.12] |