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春・夏・秋・冬

 昨年秋の米中間選挙での共和党の敗北を契機に、日本政府の執拗なロビー工作によって一度は葬り去りかけられた「従軍慰安婦決議案」が一転、米下院通過の可能性が生まれてきた

▼同決議案は、日本が第二次世界大戦中に「従軍慰安婦に加えた集団強姦と強制堕胎、人権蹂躙は史上類例がない蛮行だった」と指摘。日本政府に対し、歴史的責任を認め日本首相が公式声明によって謝罪することを求めている。昨年、エバンズ下院議員(病気のために昨秋の選挙には不出馬、政界を引退)が提出した決議案は親日派の共和党下院議長が全体会議提出を拒否して採択されなかった

▼エバンズ前議員の意志を引き継いだ民主党のホンダ議員(日系)が、共和党議員ら6人と共に超党派で再度、決議案を提出した。女性として初めて下院議長に就任したペロシ氏は同決議案を支持しており、全体会議通過の可能性は高いという

▼自身、第二次世界大戦の時に、米国政府が実施した日系人強制隔離政策によってコロラド州の集団収容所で幼少時代を過ごした体験を持つホンダ議員は「日本軍従軍慰安婦の希望は大きなものではない。日本政府が犯罪事実を認め、謝罪し、歴史的責任を取ることを望んでいるだけだ。和解するためには過去を忘れてはならない」と中央日報とのインタビューで語っている

▼今回の決議案は「責任を認めるべき」というエバンズ案と比較した場合、「謝罪」「責任」を明確に求めており、程度ははるかに高い。無視を決め込んできた日本政府、過去の清算へ直ちに行動すべきだ。(彦)

[朝鮮新報 2007.2.5]