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春・夏・秋・冬

 最近、在日同胞、日本の友人共に、会う人たちの表情が心なしか明るくなったような気がする。冬の木枯らしが吹き荒れているような、さらには常時、誰かに監視されているかのような安倍政治が終焉したことによるものなのか

▼それにしても日本のマスメディア、持って生まれた性?、それとも未成熟さの反映?、政権の座について1年余もの間、さかのぼれば拉致問題を世論化させた2002年9月以降の5年余、唯我独尊、独善、日本社会を混乱させた安倍前首相とその取り巻きの責任を追及する声はほとんど聞かれない。きちんと総括をして世論に見せておかないと、再び過ちを繰り返すことになるだろう

▼こうした日本社会とは違って、朝鮮半島非核化をめざし朝米は淡々と歩を進めている。大詰めを迎えていた第6回6者会談第2ラウンドは暫定合意にこぎつけ、年内にさらに大きく進展していくことになった

▼非核化をさらに促す焦眉の課題は、先のジュネーブでの合意をブッシュ政権がどういう形で公表し、そのロードマップを明示するかにあった。テロ支援国家指定、敵性国通商法適用の解除である。この措置、いうまでもなく米国が対朝鮮敵視政策を放棄するのか、継続するのか、そのことを占う当面の試金石となる。朝鮮は、合意の履行について「約束は守る」と繰り返し指摘してきた

▼今回、期限の設定を優先させる米国と、核施設無力化の内容を優先させる日本の立場の違いが浮き彫りになった。それぞれ思惑があるのだろうが、米日の問題。くれぐれも朝鮮側に転嫁しないよう願いたい。(哲)

[朝鮮新報 2007.10.1]