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春・夏・秋・冬

 北南首脳会談と宣言の発表により在日同胞社会が盛り上がりつつある中、和解と団結の雰囲気に水を差そうとする輩が躍起になっている。民団中央もそうした勢力の一部であることが、4日に発表された「歓迎談話」なるものではっきりした

▼「共同宣言の精神を踏まえ、本団は日本社会での共生を目指す立場から『核問題』と『日本人拉致問題』の解決に向けた進展があれば、非政治的かつ人道的な分野で在日同胞社会の和合促進に向け積極的に活動を進めて」いくというこの「歓迎宣言」、内容だけ読むと、日本の保守勢力が発表したのではないかと思うほど、主張が一致している

▼大阪では4日以降、総連本部や各支部主催で首脳会談と宣言発表を歓迎する集いが行われているが、民団の支団には「総連が主催する歓迎集会には参加しないように」という「指示」が下されているという

▼同胞たちが集まって両首脳の対面を喜び、厳しい情勢の中でも祖国の統一のためにがんばろうと決意を新たにする場が「政治的」で「非人道的」な場なのか。民団中央の「指示」の方がむしろ政治的ではないのか。在日同胞の歴史的経緯を当事者として知っているにもかかわらず、「日本人拉致問題」だけを云々する感覚もまったく理解できない

▼日本の権力層に脅迫され「5.17共同声明」を「白紙化」した民団中央だけに、総連との和解は「組織の存亡」に関わるとでも思っているのだろうか。民団中央の「歓迎宣言」からは、朝鮮半島情勢の発展に伴う在日同胞社会発展のための青写真がまったく見えてこない。(国)

[朝鮮新報 2007.10.17]