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春・夏・秋・冬

 今年のイラク駐留米軍の死者が854人に達し、これまで最大だった04年の849人を超えた。イラク侵攻後の合計は3857人に上る。ブッシュ政権は泥沼、最悪の状況を打開するとの口実の下に、3万人規模の米軍増派を行った。6月に作業は完了したが、効果のなかったことがわかる

▼イラクの陰に隠れてあまり報道はされないが、アフガニスタン情勢も予断を許さない。パキスタンとの国境地帯には、今も米軍などは手を出せないという。そしてパキスタンも、ブッシュ政権に傾斜を強めた現政権に対する国民の不満が爆発し、非常事態宣言を発動せざるをえないほどの不安定な状況が続いている

▼イランはどうか。核を巡って国連は制裁を実施し、そして米国、EU諸国とのせめぎあいも続いている。たび重なる警告にもかかわらず、核兵器開発に踏み切れば軍事攻撃も辞さないとブッシュ政権は公言している。対ロシアを念頭に置きながら、イスラム社会に楔を打ち込み、原油資源の確保と併せて影響力の拡大、親米政権樹立を画策しているが不可能だろう

▼ブッシュ大統領の任期は残り約1年。その間の中心課題の一つとして朝鮮核問題の解決をあげた。米議会調査局のニクシー博士は、年末までに同大統領が議会への報告手続きを飛ばして朝鮮の「テロ支援国家」指定解除を発表する可能性に言及した。現在の核無能力化作業、核プログラム申告が期限通りに完了するとの見通しが立った事を根拠にしている

▼今月中旬、福田首相の訪米が予定されている。その時に対日通告となるのか。(哲)

[朝鮮新報 2007.11.12]