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春・夏・秋・冬

 原油の高騰が著しい。そのあおりを受けて、原油関連製品がじわじわと値上げを続け、ガソリン料金など各家庭の台所にも影響を与え始めている。原油高騰の陰に隠れてそれほど注目されていないが、ハイテク機器や軍需産業に欠かせないレアメタル(希少金属)不足、価格高騰も深刻だという。日本は世界1の消費国で割合は25%を占める

▼一般的に地球上には、約30鉱種のレアメタルが存在するとされている。チタン、白金、コバルト、ニッケル、マグネサイト、クロム、アルミニウム、タングステン、モリブデンなどは比較的聞きなれ、知られている種類だろう。そのほかネオジム、バナジウム、タンタル、ニオブなど専門家あるいはこの業界関係者以外にはなじみの薄い、用途すら知られていないものもある

▼レアメタルの産出国は中国、ロシア、南アフリカなどの一部に限られ、加えて元来、埋蔵量が少ない。そこで一躍クローズアップされているのが、隠れたレアメタル大国朝鮮である

▼タングステン、マグネサイト、モリブデン、アルミニウムなどが知られている。米国が数年前、資源探査衛星で確認したところ、軍需産業に不可欠なタングステンは世界埋蔵量の半分が眠っていたという

▼第1次小泉訪朝に同行した元外務省関係者は、米国などが狙うレアメタル確保のためにも国交正常化を急ぐべきだと指摘。英国のファイナンシャルタイムズ紙は同国系のファンドが5000万ドル規模の「朝鮮開発ファンドを設立した」と報じたこともある(2005年)。観点を変えて情勢を見るのも興味深い。(哲)

[朝鮮新報 2007.11.26]