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春・夏・秋・冬

 6者会談の合意に沿って寧辺の核施設で行われている無能力化作業のうち、中心となる実験用黒鉛減速炉からの核燃料棒抜き取り作業が先週後半から始まった。共同通信が17日、伝えた。核燃料棒の抜き取り作業が完了すると、これを原子炉で再装填するには技術的に大きな困難が伴うことから、核無能力化の画期的な段階に入ったといえる

▼約8000本ある燃料棒の抜き取りを完了させるには「約100日かかる」との話もあり、「年内の無能力化」の達成は難しいものの、6者は安全確保のための遅れは問題視しないことで了解しているという

▼武大偉・6者会談中国首席代表は17日から3日間の日程で平壌入りし、朝鮮代表団団長の金桂官外務次官と協議した。南の宋旻淳外交通商部長官と米国のライス国務長官は17日の会談で、朝鮮による核施設無能力化と核開発計画申告、米国によるテロ支援国指定の解除などが10月の6者会談合意に沿って適時に履行するという点をあらためて確認した。多少の曲折はあるものの、朝鮮半島情勢は着実に進展している

▼しかし、日本のメディアは核無能力化の越年や朝米間における申告内容の認識問題などを取り上げ、6者会談のプロセスが停滞しかねないと「憂慮」している。停滞について言うなら、「拉致」に固執している日本に大きな責任があるにも関わらず、である

▼10.4宣言発表後の北南間の活発な交流なども含め、朝鮮に有利な情報は、日本の報道ではほとんどお目にかかれない。「世論のミスリード」を超えて、「情報鎖国」といっても過言ではない。(国)

[朝鮮新報 2007.12.19]