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「まだまだ、2世…」

 新しい年が明けた。

 2006年は学校創立60周年や、各機関でも40、50年の節目を迎えるなど、総聯が結成されて半世紀以上の歴史を刻んだ。その間、1世たちは生まれ持ったバイタリティと楽観的な民族性で、あらゆる困難に立ち向かい、同胞の権利を獲得、擁護してきた。本当に心からの感謝の気持ちでいっぱいになる。

 でも、その1世たちもひとり、またひとりとこの世を去って、今では3世、4世たちが在日コリアンの大半を占めている。でもはて、ここで私はいつも思うのだ。

 私も自分の人生半世紀を生きた在日2世である。私たち2世は、一体どこに行ってしまったんであろう。1世の背中を見ながら育った在日2世は小さい時、差別を受けながらも学校を守り、組織を守り、事業を守り、自分のやりたいことも我慢し、未来の子どもたちへ夢を託しながら、黙々と働いてきた。1世たちの後を受け継いできたのは私たちなので、私たちは脇役ではなく主人公なのだ。3世、4世の時代、いや、今こそ在日2世のパワーを全開にする時ではないかしら? と。

 テレビをにぎわす華やかなスター、スポーツ選手たち、どれだけの在日パワーが日本の社会に溶け込んでいってしまっただろう。でも私たちは、まだここにしっかりと根を張り生きている。「在日力」は、まだまだ「健在」なのだ。

 3世、4世たちに、在日の生き様を見せ、がんばっていくのは私たちの役目、まだまだこれからが在日2世の出番なのだと…。(李英姫、女性同盟静岡、非専従。今号より筆者交代します)

[朝鮮新報 2007.1.13]