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民族色豊かな給食

 息子が通うユチウォン(幼稚園)では、オモニたちが週に一度、力を合わせて給食を準備している。子どもたちが好むメニューをはじめ、食材そのものの素材を生かした料理を丹精込めて作っている。

 今日は新年最初の給食当番の日。ユチウォンでは新年の集いが行われた。色鮮やかなチマ・チョゴリ、パヂ・チョゴリを着て民俗ノリを楽しんだあと、年少組から年長組までみんなが新年の目標を発表した。

 たくさん遊んでお腹を空かせた子どもたちが教室に戻って来ると、お膳の上には色とりどりのおいしそうな料理が並んでいる。今日のメインは九節板に参鶏湯。この料理を初めて目の当たりにする子どもたちもいて、ソンセンニンの説明を集中して聞いている。器の真ん中には薄く焼いた丸い形のミルジョンの皮が重ねられ、まわりには牛肉、卵、エビ、筍にシイタケ、ニンジンや胡瓜などのナムルが盛り付けられている。「モッケッスンミダー(いただきます)」大きな声が教室中に響き渡る。小さな手のひらに具をのせていねいに好きな具をのせてはくるっと巻いて無心に頬張る。その作業がとても楽しそう。温かい参鶏湯に身も心もとろけそうな表情だ。美味しく食べてくれる子どもたちを見るだけで幸せな気分になる。

 ユチウォンの頃みんなと一緒に楽しんだ遊び、みんなと仲良く分けあって食べた料理のことをずっと忘れないでほしい。

 幼い頃の出来事をいつまでも大切にできる人になってほしい。それが私の願い、オモニたちの素朴な願いである。(金良江、京都市在住、民族学級講師)

[朝鮮新報 2007.1.20]