top_rogo.gif (16396 bytes)

「地方公演での出来事」

 今、金剛山歌劇団は全国ツアーの真っ最中である。

 先日は北海道、東北地方と長野を回った。

 地方に行くときはその地域の天気予報をチェックして持って行く服を決めるのだが、荷造りをしているときの東京はまだ暑さが残っていた。

 北海道がもう寒いだろうということは予測していたが、東京がまだあまりにも暑かったので、そんなに厚手のものはいらないだろうと思ったのがそもそもの間違いだった。

 函館に着いた瞬間、予想以上の寒さに団員たちはみな、驚いた。さすがは北海道である。

 と同時に、持ってきた服では寒さをしのげないと思った団員たちは、宿泊するホテルの近くにあるスーパーに駆け込み、厚手の上着やら暖かい下着やらを買い込んでいた。

 函館のあと札幌での公演を終え、次の公演地である名古屋へは、フェリーで2日かけての移動だった。

 日本国内の移動に船で2日かけて行くとは…。

 (ウリナラに行けるではないか!)と思いながら公演の朝、名古屋港に着き、そのまま劇場入りした。

 2日も船に揺られていたので、体がまだ揺れていると、気分の悪さを訴える団員がたくさんいた。

 しかし、そんな泣き言を言っている場合ではない。私たちを待っている観客がいるのだ。

 揺れる体を支えながら、今日も私はスポットライトの中へと出て行くのであった。(金剛山歌劇団、声楽家)

[朝鮮新報 2007.10.20]