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忍耐力

 「極限まで、ポンコツになるまで走り続ける」

 一人のランナーに会った。本紙でも取り上げたことのあるマラソンマンだ。

 毎朝4時半に起き、家の周りを掃く。体調を整え、仕事前の一走り。立ち並ぶビルや行きかう人、街のざわめきなどを楽しみながら、20キロ前後を走る。家に戻ると、新しい発見や毎日の感想をノートに書き留める。

 「毎日毎日、地道に同じことを繰り返すことが大切」と、彼は言う。

 同じことを繰り返す。簡単そうだが、難しい。忍耐力のいることだ。

 彼はマラソンを「99%が辛さ」と表現する。何十キロを走りぬくことは辛い。このまま走り続ければ、歩くのもままならなくなるかもしれない。でも、諦めない。「1%の達成感」を味わうために。

 マラソンだけではない。仕事や勉強、何ごとにも、忍耐力は必要不可欠なものである。

 だが、記者はといえば、面倒くさがりな性格だから、楽な道を探してしまいがちだ。

 彼の話を聞き、「忍耐強く続けるためにはどうすれば?」と、あらためて考えてみた。

 何のために努力をするのか? それを成し遂げるためにがんばる。誰もが知っているそんなことを忘れていた。

 まずは強力な動機づけこそ、困難を克服する力の源だ。

 思えば、目標が曖昧なことはすべて中途半端だった。今年はしっかりと目標を立て、地道に努力を重ねていこう。(裕)

[朝鮮新報 2008.1.21]