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トウモロコシ冷麺

 「トウモロコシ冷麺」が昨年末から平壌でひそかなブームになっている。早速情報をかぎつけ、おいしいトウモロコシ冷麺で評判の店を取材しに訪ねた。

 朝鮮で麺料理といえば、平壌冷麺。麺料理専門のその店でもやはり一番人気は平壌冷麺だが、現在その座を脅かしているのがトウモロコシ冷麺だという。

 平壌冷麺は、肉でダシをとったコクのある澄んだスープと、そば粉を主原料にした黒く光る引きの強い麺が特徴だ。具は豚や鶏肉、錦糸玉子、キュウリや大根のキムチなどが一般的。

 一方、話題のトウモロコシ冷麺は肉類を一切使わない。これまで平壌冷麺同様の味付けで出ていたトウモロコシ冷麺の常識を覆した。トウモロコシを練りこんだ麺は黄色く素麺のような食感だ。スープは、2種類の野菜スープを食べる直前に混ぜ合わせる。具は、キャベツのキムチ、芋づる、わかめ、きのこなど。

 肝心の味だが、平壌冷麺を追い込むその人気に納得。記者をはじめ、ともに訪れた平壌支局現地スタッフはスープを一口飲んだ瞬間から無言で一気にたいらげ、「おかわりいかがですか」との従業員のリップサービスに遠慮なく「お願いします」とうなずいたほどだ。

 実際の取材はというと、一度は承諾を得たものの、盛り付けなどまだ研究の余地があるためもう少し待ってほしいとのこと。「完成したら真っ先に朝鮮新報に取材依頼します」と責任者。

 いくらおいしいとはいえ、真冬の冷麺。しかも2杯。氷点下の街中を震えながら帰途に着いたのはいうまでもない。(陽)

[朝鮮新報 2008.1.28]