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同胞による同胞の介護 ホームヘルパー2級への道 −13−

2級講座、無事終了

同胞介護の担い手として

受講者全員で記念撮影

 NPO法人コリアン生活支援ネット「ナビ」が主催する、ホームヘルパー・障がい者(児)居宅介護従業者養成講座(2級課程)もとうとう修了だ。修了式(昨年12月5日)で、16人の受講生全員が無事、修了証書を手にした。講義58時間、演習42時間、実習30時間の、計130時間に及ぶ研修だった。

 「3カ月前とみんなの顔つきが違って見える」と、「ナビ」の事務員たちに肩を叩かれ、修了を実感した。

 修了式で、林瑛純理事長は研修過程を振り返りつつ、よりよい同胞社会をともに築いていこうと呼びかけた。第1期生の修了時と同様、涙ながらに第2期生の同胞社会での活躍を訴える理事長の姿に、「受講生同志」と呼び合う本当の意味が理解できた。同胞高齢者たちは、同じ同胞から受ける温かい介護の時を待っている。その担い手であり志を同じくするのが「ナビ」の修了生なのだ。

 実習先からは「まさに皆さんのような2世、3世の方々こそが在日コリアン高齢者のケアを担う絶好のポジションにあると思います。日本人であれ外国人であれ介護の本質は同じです。お互いを分かり合える者同士がより良い関係を築けることは疑う余地がありません。介護の現場で輝いていかれることを祈念します」といった祝福のメッセージが届いた。

 第2期生の代表は、「長生きしてみるもんだ」と利用者から言われた一言を例にあげながら「個々人の持てる力で、介護に携われることを実感した。今後どれだけ寄与できるかが課題」と語った。そして、いままであまりに簡単に「介護」という言葉を口にしてきたと悔いるように述べ、これからは、同胞社会の中で学んだことを生かしていきたいと表明した。

 こうして第2期生は決意も新たに再び同胞社会へと巣立っていく。「同胞による同胞への介護」は始まったばかりだ。(終)

 (この連載は、2級ホームヘルパー・障がい者(児)居宅介護従業者の鄭尚丘記者が担当しました)

ワンポイントレッスン 講師からのメッセージ

 長い研修期間、精神的にも肉体的にも緊張を強いられる中、受講生はお互いに助け合い精力的に課題をこなしました。教室にはいつもみなさんの明るく朗らかなパワーが満ち満ちていました。

 今後、自らの役割を持って同胞社会の中で生きていくことになる、修了生に対する同胞たちの期待は大変大きなものがあります。困っている人がいたら、ぜひ手を差し伸べてください。相談相手になってあげてください。第2期生としての誇りを持って、同胞社会が、年をとっても、障がいを持っても、安心して、安定してもっと暮らしやすくなるようにお手伝いをしてください。修了、おめでとうございます。(林瑛純理事長)

[朝鮮新報 2008.2.22]