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小さな心配りから

 最近よく目にする、赤ちゃんとお母さんがハートに包み込まれたデザインの「マタニティマーク」。

 これは、06年に厚生労働省が「妊産婦にやさしい環境づくりの一環」として発表したもので、@妊産婦が交通機関などを利用する際に身につけ、周囲が妊産婦への配慮を示しやすくし、A交通機関や職場、飲食店、その他公共機関などが、その取り組みや呼びかけ文をつけ、ポスターなどとして掲示し、妊産婦にやさしい環境づくりを推進するものである。

 現在、多くの自治体がこの「マタニティマーク」の普及に取り組み、バッジやキーホルダー、マグネットなどを制作し配布しているという。とりわけ妊娠初期のあまりお腹が目立たない人たちには、良い取り組みだろう。

 このように社会的に妊産婦のための環境づくりが積極的に行われている。が、実際に配慮しなければならない周りの人たちの中には、「マタニティマーク」自体、知らない人もまだまだ多いようだ。

 通勤ラッシュで周りを見る余裕などないのか。そもそも他人事に関心がないのだろうか。

 また、東京メトロなどでは優先席に「マタニティマーク」がはられ、全駅でキーホルダーなどが配布されているのに対し、そのような動きがあまり見られない鉄道会社もあるというのが現状。

 少子化と叫ばれている今だからこそ、「妊産婦にやさしい環境づくり」はなおさら大切なのでは。もっと周りに目を向けて、妊産婦に席を譲る、受動喫煙を防ぐなど小さな気配りからでも…(裕)

[朝鮮新報 2008.3.3]