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日弁連勧告と「4.24」

 既報のとおり、日弁連は3月24日、朝鮮学校など一部の外国人学校への寄付行為に対する優遇措置適用と、朝鮮学校卒業生の大学受験資格に関して差別を認め、「生徒の学習権を侵害する」として日本政府に改善を勧告した。まさに、1カ月後に控えた4.24教育闘争60周年に花を添えた。朝鮮学校について言及した日弁連の勧告は、98年2月20日に続くもの。これも50周年の直前だ。因果関係を探る人も少なくない。「記念碑的な意義を持つ」と評価する人もいる。

 もちろん偶然ではない。「学校創立○○周年に向けて…」などと目標を立てることは多々ある。今回の勧告についても、2年前に人権救済を申し立てた関係者の念頭に「教育闘争60周年」の思いがいくらかはあったに違いない。

 教育闘争は、兵庫県庁や大阪・大手前公園でのたたかいが象徴的だったため、「4.24」や「阪神」の名で呼ばれるが、闘争は山口で始まり各地に拡散した。各地のたたかいに共通の意義を見出せるということから「1948年教育闘争」と呼ぼうとの意見もある。これには「4.24」を一過性のものにせず、連続性をもった権利拡充の運動にしなければならないとの意味合いもある。

 日弁連の勧告を得るのに尽力した「影の英雄」たちはみなこう強調する。

 「今後どのように運動を広げていくのか、それが最も大事だ」

 教育闘争70周年、80周年…。民族教育はどのような姿、形をしているのだろうか。そのビジョンを示した年として2008年を歴史に刻めれば。(泰)

[朝鮮新報 2008.4.7]