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「神奈川 朝鮮学園を支援する会」第3回総会

「信頼関係をより密に」

 「神奈川 朝鮮学園を支援する会」第3回総会が4月29日、かながわ県民センターで行われた。神奈川県教職員組合、神奈川県高等学校教職員組合、横浜市、川崎市の各教職員組合、県下の朝鮮学校校長、オモニ会、総連本部、女性同盟本部関係者、学父母ら、60余人が参加した。



60余人が参加した第3回総会

 総会ではまず、「支援する会」の阿部浩己代表(神奈川大学法科大学院教授)があいさつし、2006年4月22日の設立からの2年間を振り返り、「『支援する会』は市民の間で認知されつつある。朝鮮学校処遇改善のための活動において神奈川が全国のモデルになれるよう尽力したい」と述べた。

 つづいて、神奈川朝鮮学園の禹載星理事長が発言し、昨年末に「支援する会」などの協力の下に催された金剛山歌劇団公演で、日本の市民らが朝・日交流の意義を再確認していたこと、第2回総会以降に得られた貴重な成果などを紹介した。また、3月1日に出された日弁連勧告は、これまで運動に携わってきた在日同胞と日本市民らにとって大切な実りであると話した。

 総会では、「支援する会」の佐々木克己事務局長(神奈川県高等学校教職員組合書記次長)が昨年度の活動報告を行った。

 佐々木事務局長はさまざまな活動の中でもとりわけ、玉川大学に対する朝鮮学園卒業生の大学受験資格問題申し入れ(2007年7月)、5会場でのドキュメンタリー映画「ウリハッキョ」上映会(同9、10月)、金剛山歌劇団による神奈川県下朝鮮学校を支援するチャリティー公演後援(同12月)、市民活動フェアでの入会呼びかけ、民族楽器演奏(今年3月)をあげ「朝鮮学園を知ってもらう活動ができた」と述べた。

 また、「『支援する側、される側』ではなく、同じ方向を向いて一緒に行動していくことで互いの信頼関係をより密にしていこう」と呼びかけた。

 総会では会計報告、活動方針が伝えられ、諸行事について会報「マダン」を通じ、引き続き広報していくことが確認された。

 総会では在日本朝鮮人教職員同盟の李庠雨副委員長が「民族教育の現状」と題し「日本の法令に服しなければならない」とした「朝鮮人設立学校の取り扱いに関する文部省学校局長通牒」(1948年1月24日)後の4.24教育闘争から今日までの状況、「ジェノサイド」が続いていると指摘した日弁連人権擁護委員会への人権救済申し立て(4月24日)、中華学校および朝鮮学校など外国人学校について、指定寄付金制度の適用などを求めた日弁連勧告、超党派の議員連盟立ち上げなどの動きについて報告した。

 総会を終え、阿部代表は「『支援する会』結成時に比べ全国の支援団体が増え、日弁連勧告が出るなど日本社会全体に外国人学校に連帯する動きが広がっている」と指摘。一方で与党の議員連盟発足を例にあげ「流れは良く見えるかもしれないが『排除』の姿勢を貫いていたこれまでと比べ、国側がとりこみ『同化』させ、日本人の『パートナー』ではなく『お供え物』として認知してあげましょうという動きがあると思う。これには憂慮している」と述べ、今後の成り行きを注視する必要があると指摘した。

 この日、会場では神奈川朝鮮学園が実施し「支援する会」が協力する「ハッキョサラン(愛校)一口2000円運動」への参加、協力をうたうチラシが配られた。(李東浩記者)

[朝鮮新報 2008.5.7]