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北京オリンピック

 北京五輪に出場した朝鮮代表選手らを取材した。

 世界のトップアスリートとの出会いもさることながら、彼らを育てた朝鮮の監督陣の印象は強烈だった。口数の少ない選手のとなりで、興奮冷めやらぬ力強い言葉を残した。

 朝鮮ウエイトリフティング界で初の五輪金メダルを獲得したパク・ヒョンスク選手(女子ウエイトリフティング63キロ級)の監督、パク・へジョンさんは教え子の金メダル獲得を「夢のようだ」と喜んだ。オリンピックの金メダルを祖国に捧げたいという一心で臨んだと話すパク監督は過去シドニー、アテネ大会の銀メダリストも指導した名将。金メダリストを育てたその手腕はそれまでの長い経験で培われた汗と涙の結晶だ。

 一方、体操女子跳馬の金メダリスト、ホン・ウンジョン選手がほとんど言葉を発しないのとは対照的に、監督のキム・チュンピルさんは貴重な話をたくさん聞かせてくれた。そのなかでも「世界を驚かせたい」という力のこもった言葉が印象的だった。いまだ成功例のない高難度の技をホン選手がもっており、世界選手権などで披露したいのだと繰り返し話していた。

 監督らの眼差しは温かかったが、ときに厳しい練習を課し、世界一の選手を育て上げた。その過程で選手の頬を伝う涙もたくさん見たという。わが子のように愛する選手の流した汗と涙の量を知るからこそ、喜び悲しみ涙した朝鮮の監督たちの眼差しは、金メダルに劣らず輝いていた。(東)

[朝鮮新報 2008.9.22]