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〈人民生活第1主義−2〉 国家投資増額で生産活性化

全製品を国内需要向けに

 【平壌発=呉陽希記者】国内有数の靴生産量を誇る平壌靴工場。国内で流通する靴の30%は同工場製だといわれている。

 平壌靴工場は今年、新製品50種を発表、生産量をさらに100万足増やすことを計画している。

 同工場のリ・ドンチャン支配人によると、昨年から軽工業部門に対する国家投資が飛躍的に増えたという。同工場でも拡大再生産に回せる予算が07年は前年比で2倍、今年は1.5倍に増えた。

靴生産の仕上げ工程

 この措置によって製品の生産量が増大した。次なる課題は製品の種類を増やすこと。今年の主力製品として力を入れているのが、男女の夏用サンダルと女性用冬靴だ。

 「需要が高い靴だから」と、支配人は説明する。

 過去にはサンダルと冬靴の生産で苦労が多かったという。サンダルは生産工程が他の靴に比べて複雑なため、労働力の問題をうまく解決できなかった。また冬靴の場合、中敷にする毛素材の調達に苦労した。軽工業部門に対する国家投資が増えた結果、今では同工場でも必要な量の毛素材を確保できるようになった。

 労働力の問題は従業員の職場編成を改善することで解決した。同工場では事務員、研究および資材管理、運送部門など生産に直接関与しない従業員が全体の25%を占めていた。昨年10月から彼らを生産に直接携わる労働力として再編成する作業が進められた。主に高い技能を必要としない職場に配属した。今では事務員や幹部らも午前中に自分の仕事を片付けて、午後には生産現場で働いている。

 現在、同工場では輸出をいっさい行っていない。生産された製品はすべて国内の流通にまわしている。

 「苦難の行軍」と呼ばれた1990年代後半の経済的困難の時期、平壌靴工場も外国企業と賃加工契約を締結したことがある。生産を続けるためには賃加工を通じて外貨を獲得して、必要な原材料を確保しなければならなかった。

 「今でもわれわれを求める相手は少なくない」とリ支配人は話す。しかし工場では国内需要を満たすことに集中している。国が提示した政策の方向だからだ。輸出活動の停止は特別なマイナスにならないという。軽工業部門に対する国家投資が増えたことで、今では工場が外貨獲得に神経を使わずとも済むためだ。

 「供給量が増えて、製品選択の幅も広がるべきだ。それが生活向上の象徴だと思う」

 品質を追求できずに、生産の正常化に汲々していたのは過去の話。今後はデザイン、品質ともに優れた「かっこいい靴」をどれほどたくさん作り出せるのかを目標にすべきだというのがリ支配人の考えだ。工場にある彼のオフィスには、自ら描いた新製品の図案が数十種類ある。

〈人民生活第1主義−1〉 国産インスタントラーメン生産再開

[朝鮮新報 2008.2.22]