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エジプト企業と合弁契約 祥原セメントが生産工程一新

経済強国建設へ外国投資誘致

 【平壌発=金志永記者】朝鮮の建材工業部門における中心的な企業書で生産工程を数十年ぶりに一新させる大規模計画が推進されている。今年の共同社説は経済と人民生活の水準を高め2012年に「強盛大国の大門」を開くという構想と目標を提示した。今後、全国で大々的に繰り広げられる建設作業を支える資材供給基地の出現はすでに関連部門の期待を集めている。

生産能力1.5倍

祥原セメント連合企業所の施設の一部(撮影=盧琴順記者)

 祥原セメント連合企業所(平壌市祥原郡)は現在、外国企業と協力し生産工程を一新している。エジプト企業のオラスコム・コンストラクション・インダストリーズ(OCI)は昨年、朝鮮のセメント分野への投資意向を示し朝鮮側と祥原セメントの現代化および運営のための協力関係樹立を目的とする合弁契約を締結した。

 最近、OCIは世界最大手のセメント製造企業であるフランスのラファージュに買収されその系列会社となった。すでに締結された契約に従って現地に祥原セメント合弁会社が設立され現在、2年後の2010年を完工目標に設備更新計画が進められている。20年ぶりとなる現代化計画にともない今後、企業所に火力発電所を建設して焼成炉をはじめとする全設備を一新する。企業所の運営は合弁形態へと移行したが、ここでの生産物は国内需要を満たすことが優先されるという。

資源の合理的利用

 外国企業との合弁の背景についてファン・クムチョル室長(46)は、エジプト企業の社長が「金日成主席と総書記に対する敬慕と尊敬心を昔から抱き続けてきた人物」だと説明する。

 現在、朝鮮の経済戦略の基本路線は「主体性の強化」と「現代化の実現」だ。すでに築いた自立的民族経済を最新科学技術に基づき改造することによってその力をより発揮させることだ。このような戦略の原則のひとつに、内部の可能性を余すことなく動員する問題が強調されており、これによって国の資源を合理的に利用する対外経済協力も推進されている。ここでの基本は輸出と2次、3次加工。祥原でのセメント生産はそのような事業の一環だ。

 朝鮮貿易省によると現在、外国企業との鉱山開発、発電所改造、鉄鋼生産、パルプ製造など一連の大規模な協力事業が進められている。建材工業部門では祥原セメント以外にも70年代に建てられた順川セメント連合企業所(平安南道)の現代化が計画されているという。

 祥原セメントの従業員たちは外国企業との合弁を「総書記の経済強国建設構想」の一環と受け止めている。企業所を近代的に整備する目的は国の経済をより早くより高い段階へ発展させることにある。ファン室長も「より多くのセメントを全国の建設現場に送ることで強盛大国の大門を開くのに貢献したい」と語る。

[朝鮮新報 2008.4.17]