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社協 社会科学院と学術集会、平壌で変わらぬ絆を確認

 【平壌発=金志永記者】朝鮮の社会科学院と在日本朝鮮社会科学者協会(社協)代表たちによる学術集会が5日、平壌の人民文化宮殿で行われた。8日には歴史、言語学、経済など分科別集会が行われた。

 社会科学院と社協は2005年に平壌で共同でシンポジウムを開催したことがある。社協は学術交流センターとしての役割を強化していくことで、社会科学院の学者や研究者たちとの交流を重視してきた。05年に初めて行われた討論会は、そのための枠を準備する会合となった。

 この間、日本では総連と在日同胞に対する不当な弾圧が続いた。それは社協メンバーと朝鮮の学者、研究者たちの間の学術交流にも困難を醸成した。今回3年ぶりに行われた会合は互いの変わらぬ絆を確かめる場となった。

 社会科学院の関係者らは異国の厳しい情勢下でも、自らの研究活動を繰り広げてきた在日朝鮮人社会科学者たちを激励した。

 一方、社協代表たちは「建国60周年を勝利者の祝典として飾るための『総突撃戦』が繰り広げられている活気あふれる時期に祖国で行う討論会」(金和孝・社協中央会長)の意義を強調した。

 討論会では、社会科学院傘下研究所の所長や研究者による5編の討論が発表された。討論は哲学、歴史、経済の各分野で在日朝鮮人社会科学者たちの関心の高いテーマを扱った。

「2012年のイメージ」論議

 社会科学院関係者によると、今回の学術集会では「強盛大国の大門」(08年3紙共同社説)を開く2012年に向けた社会科学者たちの研究成果の中でも、在日朝鮮人社会科学者たちがとくに関心を示すテーマに対する討論を行った。

 哲学分野では「先軍思想の理解を深めるうえで提起されるいくつかの問題について」(ソ・ソンイル・社会科学院哲学研究所研究員)、歴史分野では「最近朝鮮が高句麗、勃海遺跡発掘と研究で収めた成果について」(ソン・スホ・社会科学院考古学研究所所長)、「『東北工程』に関する朝鮮学界の立場」(゙喜勝・社会科学院歴史研究所所長)、経済分野では、「強盛大国の大門を開くための経済強国建設闘争」(リ・キソン・社会科学院経済研究所研究員)「現時期における社会主義経済管理の改善」(キム・チョルチュン・社会科学院経済研究所所長)などが発表された。

 朝鮮が目指している経済強国の特徴、「強力な政治軍事的威力に基づくわが経済と人民生活を高い水準に引き上げる」(08年3紙共同社説)ことを目指す2012年のイメージなど、学術集会で発表された討論はこの分野での研究を深めるのに重要な着眼点を提供した。

 経済研究所のリ・キソン研究員は、朝鮮が目指す経済強国の目標とレベル、その建設速度を「チュチェの方法論」に基づいて解かなければならないと前提し、朝鮮の経済強国建設は「新たな高い段階の社会主義経済建設」であると規定、その目標は「短い期間に国の自立的民族経済を世界的な水準に到達させることだ」と説明した。

 また学術集会では、朝鮮で経済建設に力量を集中させられる新しい環境が醸成されていることに対する見解と認識に対し意見交換が行われた。

[朝鮮新報 2008.8.20]