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コマチュック優勝の生野初級サッカー部 同年代と親善試合

「祖国訪問、忘れられない思い出」

 【平壌発=李相英記者】第30回在日朝鮮初級学校学生中央サッカー大会(兵庫県、8月7〜9日)で優勝した生野朝鮮初級学校チームが3〜10日まで祖国を訪問した。祖国訪問と現地でのサッカー交流は同大会優勝チームに対して贈られる「特典」で、一行は初級部6年生生徒と教員、学父母ら計25人で構成された。

祖国の小学生と記念撮影に収まる一行

 滞在期間中、チームは平壌市内の強豪校と金日成スタジアムや羊角島スタジアムで親善試合を行い、サッカーを通じた交流を深めた。

 また、市内の名所のほかに妙香山や龍門大窟を訪れ、大マスゲーム・芸術公演「アリラン」も観覧した。平壌光復小学校との交流会をはじめ、同世代とのふれあいの場も設けられるなど、同校生徒らにとって今回の訪問は祖国を肌で感じる日々となった。

 生徒らは「試合のほかにもいろいろなところに行けて楽しかった」「初めて訪れる祖国に感動した」などと一週間の滞在を満喫した様子だった。

 生野初級は5日、朝鮮の強豪である牡丹峰青少年体育学校チームと金日成スタジアムで対戦し、2−0で勝利した。また東興小学校、上興小学校をはじめとする多くの学校と練習試合を行い連勝した。

生野初級と平川区域選抜の試合(8日、羊角島スタジアム)

 8日、羊角島スタジアムで祖国訪問期間の最後の試合として平川区域選抜チームと試合を行った。スタジアムの観覧席を埋めた平壌市内の生徒たちが、両チームの選手たちに熱気あふれる声援を送った。

 試合開始3分、先に得点したのは生野初級だった。しかし平川チームは前半に連続3ゴールを入れて試合の主導権を握った。その後、生野は激しい攻防戦の中で2ゴールを入れ反撃したが、結局試合は5−3で平川チームが勝利した。

 生野初級の許三文監督は試合結果について「ボールを正確に止めて蹴るなど基本的な技術が高い」としながら、「祖国の同年代の生徒との競技は選手たちにとって貴重な経験になった。コマチュック大会優勝校として今後もチーム力を強化していきたい」と話した。

 主将としてチームを導いだ尚志くんは「祖国のチームは実力が高かった。再度対戦したい」と感想を述べた。

 一方、今回の祖国訪問には5人の父母らも同行した。双子の兄弟選手である゙永気、゙永治くんの母親である鄭芳実さん(生野初級オモニ会会長)は、「国際スタジアムで試合を行えるようにしてくれた祖国の配慮がとてもありがたい。子どもたちにとって一生忘れられない思い出になっただろう」と話した。

 生野初級の生徒たちは訪問期間中、行く先々で祖国の人びとの歓迎を受けた。短い滞在期間ではあったが、初級部最後の年の祖国訪問の日々は生徒たちにたくさんの思い出を残した。

[朝鮮新報 2008.10.17]