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労働新聞が非難 田母神論文「軍国主義の表れ」

 労働新聞11日付論評は防衛省の田母神俊雄前航空幕僚長が10月31日、日本の侵略史を完全にわい曲する論文を公表したことについて、「自身の無知と新ファシスト、国粋主義者としての正体をさらけ出した」と非難した。

 論評は、日本が「戦争に引きずり込まれた被害者」だと主張した論文について、「転倒した史観は決して彼に限られたものではない」と指摘。そのうえで、「これは、過去の犯罪を否定、わい曲し、その真相を覆い隠そうと卑劣に策動してきた日本執権層の体質的な鉄面皮さと道徳的低劣さから芽生え、育った軍国主義、報復主義の現れ」だと非難した。

 論評は、今回の論文が懸賞応募で最優秀賞とともに賞金を贈られた事実について、「日本で歴史わい曲風潮、軍国主義潮流がどの段階にまで達しているのかをはっきりと示唆している」と指摘した。

 また、田母神氏が退職辞令を受けた後、記者会見で、日本は決して「侵略国家ではない」としながら、「戦後教育による(侵略国家という)呪縛が国民の自信を喪失させ、自衛官の士気を低下させている」と述べ、今後も独自の史観を引き続き主張すると発言したことについて、「彼だけではなく、日本の社会が軍国主義毒素に深く侵されていることを示している」と指摘した。

[朝鮮新報 2008.11.19]