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〈論調〉 過去全否定する石原知事の妄言

 石原慎太郎・東京都知事がまたしても妄言を吐いた。「日本版ヒトラー」と呼ばれる政治生理は少しも変わっていない。

 石原は2月14日、フランスのAFP通信との会見で、「北朝鮮のミサイル発射のような外部挑発だけが日本人を目覚めさせることができる」という荒唐無けいな主張とともに、日本が過去の侵略戦争に謝る意味はないし、「日本が第2次大戦をしたおかげで植民地国家が解放された」と公言した。

 20世紀に日本を破滅へ導いた軍国主義の体質が骨髄に染みている石原は、軍国主義的史観と侵略意識からなかなか抜け出すことができずに罪悪の歴史を否定、わい曲し、それを再現しようと狂奔している。

 過去、日本が「大東亜共栄圏」を唱え、アジア征服と支配のための侵略と戦争に狂奔し、朝鮮とアジア諸国の人民に強いた前代未聞の苦痛と不幸は、長い歳月が流れたこんにちに至っても同地域人民の心に永遠にいえない傷として残っている。

 悪名高い極右反動分子である石原は、これまでも日本の植民地支配を正当化し、近隣の被害国人民の感情を逆なでする妄言を無数に吐いてきた。

 (自分が)総理大臣なら、「(拉致された日本人をとり戻すために北朝鮮と)戦争をおっぱじめる」という好戦的言辞から核兵器保有に至るまで、石原の妄言はすでに限界を超えて久しい。

 問題は、過去の侵略史を美化し、隣国と被害国人民を冒とくする極右的な人物がのさばっている日本の政治風土にある。(朝鮮中央通信20日発)

[朝鮮新報 2008.2.27]