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北海道・札幌の寺院で 朝鮮北部出身者の遺骨、単体で発見

寺院側、調査・返還の意向

 北海道札幌市の西本願寺(浄土真宗本願寺派)札幌別院で昨年12月に発見された遺骨が、当時、北海道にあった企業、鉄道工業で労働に従事し、1946年1月31日、22歳の若さで亡くなった朝鮮半島北部出身の同胞のものであることがわかった。創氏改名された名前は安本憲一、本籍地は平安南道中和郡楊井面(現在の平壌市中和区域)。遺骨の「預人」は丹野組と記されている。

 札幌別院には、朝鮮人の遺骨101人分が合葬された状態で保管されていることは知られていたが、単体の遺骨として発見されたのは今回が初めて(写真)。また、札幌別院が保有する名簿によると、他にも北部出身の犠牲者14人の存在がわかった。

 北海道で遺骨調査をしている市民団体「強制連行・強制労働犠牲者を考える北海道フォーラム」は朝鮮人強制連行真相調査団を通じ、この事実をすでに朝鮮当局に知らせたという。北海道で発見された朝鮮人の遺骨の返還に尽力している同フォーラムは、今回も遺骨捧持団を結成して訪朝する予定だ。札幌別院側も朝鮮・日本軍「慰安婦」及び強制連行被害者補償対策委員会に事実を知らせ、遺骨返還とそのための訪朝の意向を伝えるという。また、道内すべての自治体に埋火葬認許証の調査依頼を行い、死亡原因などの調査を進める。【北海道フォーラム】

[朝鮮新報 2008.4.7]