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〈論調〉 6者プロセスを壊すボルトンの強硬発言

 米国のボルトン前国連大使が最近、ウォールストリート・ジャーナル紙に寄稿した論文で、6者会談を中止してわが国に対する国際的圧力を強化するよう当局に求めた。

 彼は「米国の対北朝鮮政策を救おう」と題した論文で、「北朝鮮は米国主導の6者会談を通じて莫大な恩恵だけを受けている」と述べた。その一方で、われわれが「合意履行を遅らせている」と世論をミスリードし、現米政権が残りの任期期間に6者会談で「譲歩」せずに「国際的圧力を北朝鮮に加えるべきである」と主張した。

 国際社会の関心が6者会談の再開に集まっている時に米強硬保守勢力は、会談の破たんと事態の悪化だけを望んでいる。

 われわれが会談を通じて「莫大な恩恵だけを受けている」「合意文履行を遅らせている」などと言うのは荒唐無けいなことである。

 朝鮮半島の非核化のための6者会談は、誰かと恩恵をやりとりする場ではない。関係国の一致した合意に沿って徹底的に「行動対行動」の原則にのっとって行われる6者会談合意文の履行に関しては、恩恵うんぬんの問題が出るわけがない。

 6者会談の合意事項履行が遅延していることについて言えば、その主な責任は米国にある。

 米強硬保守勢力が圧力によって問題を解決しようと考えているのも愚かなことである。

 もし、米強硬保守勢力が朝鮮に対する圧力を引き続き追求するなら、われわれはいっそう強力に対応せざるをえなくなるであろう。対話と交渉を通じた問題解決ではなく、強硬高圧政策でわが国に対する圧力を強めるのは、朝鮮半島非核化のプロセスを破壊する結果しかもたらさない。

 朝鮮半島の非核化と安定のための6者会談を中止して事態を会談以前に戻そうとする米強硬保守勢力の言動は、核問題解決の展望に影を落とすだけである。(労働新聞1日付論評)

[朝鮮新報 2008.4.9]