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言論人、学生、農民、女性、労働者 民間レベルの北南交流盛ん

「6.15」「10.4」実践を

 南朝鮮の李明博政権発足後、北南当局間では緊張状態が続いているが、民間レベルでの交流や協力事業は着実に行われている。4月27、28の両日に行われた第5回北南青年学生団体代表者会議(金剛山)を皮切りに5月8、9日には北南言論人代表者会議(金剛山)、11日には北南農民団体代表者会議(平壌)、15、16日には北南女性代表者会議(金剛山)が行われた。また、南側の全国民主労働組合総連盟の代表らは10〜14日に平壌を訪れ、北側の朝鮮職業総同盟、朝鮮金属および機械職業同盟委員会の代表らと懇談会を開いた。会議に参加した北と南の代表らは一様に、6.15共同宣言と10.4宣言の履行と実践について強調した。

平壌、金剛山でイベント

5月8,9両日に金剛山で開催された北南言論人代表者会議 [写真=統一ニュース]

 李明博政権発足後、北南関係は一変した。南朝鮮当局は執権直後から米軍と合同で北側が「大規模北侵戦争演習」と非難するキー・リゾルブとフォールイーグル合同軍事演習(3月2〜7日)を実施した。3月26日、南朝鮮軍合同参謀本部議長は国会人事聴聞会で北側の「核脅威」に言及、北側に対する「先制攻撃」も辞さないと発言した。これに対して北側は「北南関係史にかつてなかったもっとも重大な挑戦」(北南将官級軍事会談北側代表団団長)だと指摘、南側当局者の軍事境界線通過を全面遮断する措置を講じた。

 北側は李大統領が打ち出した「非核・開放・3000」構想に対しても「荒唐無稽でせん越な戯言」(労働新聞4月1日付)だと非難。「わが民族同士」の理念に基づいて6.15共同宣言と10.4宣言を履行することを一貫して南側に求めている。

 当局レベルでの対立が表面化する中、6.15共同宣言実践北側委員会の安京浩委員長と南側委員会の白楽晴常任代表は4月2、3の両日、金剛山で会合を開き、6.15共同宣言と10.4宣言の履行は民族の和解と団結のために非常に重要であることを再確認した。そして、民間レベルで行われてきた統一運動をひき続き発展させていくことで見解の一致をみた。

 最近、平壌や金剛山で行われている北と南と各階層の会議や交流行事では、6.15共同宣言と10.4宣言の履行に向けて連帯を強化していくことについて繰り返し強調。6.15共同宣言と10.4宣言の履行から目を背ける李政権に警鐘を鳴らしている。

自治体レベルでも

 一方、地方自治体レベルの交流も行われている。

 京畿道の金文洙知事が13日、開城を訪れた。金知事をはじめとする京畿道代表団一行は現地で北側との協力事業の一環として建設された開豊養苗場の竣工式に参加した。

 北側の森林資源を豊富にするため、昨年から開城市開豊洞一帯の9ヘクタールの土地に造成されてきた養苗場は1125u規模の温室3棟と太陽光発電施設などを備えている。

 金知事は祝賀演説で、「南北が協力して造った開豊養苗場は北側の山林緑化に大きく貢献するだろう」としながら、今後、同道が山地造林や砂防などの山林分野での協力事業と共に、文化財の発掘、農業協力、医療支援などの事業も幅広く推進していくと明らかにした。

 江原道は16日、北南協力事業として推進してきた北側・江原道安辺郡の鮭飼料工場が竣工したと明らかにした。この事業は2001年4月、北側の江原道に鮭の稚魚を共に放流することから始まった交流の第2段階で、北側は土地の提供と施工、南側は資材、機械設備などを請け負った。

 北側の民族和解協議会と南側の冠廷李鍾煥教育財団は16日、開城で会議を行い教育協力事業を推進することに合意した。(呉陽希記者)

[朝鮮新報 2008.5.23]