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福岡県日朝友好協会代表らが訪朝、地元で報告会 県民に働きかけも

「率直な対話で友好促進」

万景台を訪れた一行

 福岡県日朝友好協会の北原守代表を団長とする県議会、市議会議員、大学教授、会社経営者らを含む福岡県日朝友好協会設立記念訪朝団が6月24日から28日にかけて平壌を訪れた。総連福岡県本部の李周学委員長が同行した。

 訪朝団は平壌外国語大学、玉流館、万景台学生少年宮殿、凱旋門、チュチェ思想塔、板門店、開城工業団地などを参観、視察し、朝・日友好親善協会、外務省、朝鮮職業総同盟、社会科学院経済研究所の関係者らと会談した。

 一行が平壌滞在中、寧辺の冷却塔が爆破され、米国が朝鮮の核開発計画申告書提出に応じて「テロ支援国家」指定解除を発表した。歴史的な時期に平壌に滞在した一行は、朝鮮人民がこうした措置を歓迎していることを直接感じ、米朝関係の好転を強く確信した。

 朝・日友好親善協会や外務省の幹部たちとの会談では、両国外務省の実務者が合意した拉致問題の再調査、よど号犯の引き渡し、日本の経済制裁の一部解除など、日朝間の懸案について率直な意見交換をした。

 平壌外国語大学では、来春卒業予定の5年生の授業を参観した。日本についての印象などについて話し合ったりもした。一行は、こうした学生たちが日朝両国の平和と発展のために貢献できる日を一日も早く作っていくことが「われわれの責務」だと強く感じていた。

さまざまな団体と積極的に会談を行った

 北原団長は、福岡県議会議員当時の1996年に初めて朝鮮を訪問した。以来今回が13回目の訪朝となった。北原団長によると、依然として日本や日本人に対する反応には厳しいものがあるものの、道行く市民の表情には明るさがあり、ホテルでのサービスには向上のあとが見えたという。

 また、最高齢の平川貞夫さん(82)は65年ぶりに平壌を訪問した。平川さんは1943年から日本の敗戦まで朝鮮総督府の職員として平壌にあった専売公社(タバコ工場)に勤めていた。その「青春の地をもう一度訪ねたい」と「決死」の思いで参加したが、親善協会の尽力で工場を訪問し現在の支配人とも面会することができた。両国には複雑な過去があるが感動的な場面であった。

 訪朝団は朝・日友好親善協会との会談で、@帰国して報告会を開催し、ありのままの朝鮮の姿を県民に伝え、A国会議員や政党関係者にも訪朝を勧め、B日朝国交正常化に尽力するよう働きかけていくことで日朝友好運動に地道に取り組んでいくことを約束した。

 訪朝団は9日、報告会を開き、北原代表は日朝両国の友好関係構築において成果の多い訪問だったと報告した。【福岡支局】

[朝鮮新報 2008.7.28]