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6者外相が非公式会談 10.3合意履行問題など論議

朝鮮、ARF閣僚会議参加

6者会談が始まって以来、初めて行われた6者外相会談 [写真=聯合ニュース]

 6者会談参加国の北南朝鮮、米国、中国、ロシア、日本は東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議の前日の7月23日、シンガポールで6者外相会談を行った。

 会談は非公式で行われたが、6者外相が一堂に会したのは2003年8月に6者会談が始まって以来初めてのこと。

 会談は、6者会談議長国である中国の楊潔箎外相の主宰で1時間あまり行われた。会談では、各側が9.19共同声明履行の第2段階とされている10.3合意履行完結問題と朝鮮側が提出した核計画申告書の検証、北東アジアの平和安保体制の構築などについて論議したことが伝えられた。

 報道によると、会談後、楊外相は参加国が「6者会談プロセスが核問題の解決と、このプロセスを通じた2国間関係の改善、究極的には北東アジアの平和という目的を遂げる重要な基礎となることに同意した」と述べた。また、第2段階措置履行において「完全かつ均衡のとれたしめくくり」が重要だとしながら、この過程で朝鮮側の核申告書に対する検証計画を迅速に作成し、6者外相の公式会談を適切な時期に早期に開催することで意見一致をみた。そして、早期に非核化作業部会を招集するで合意した。

 朝鮮の朴宜春外相は会談で朝鮮側の義務履行に対する意志を明らかにし、「行動対行動」の原則に基づき他の参加国の義務履行措置も講じられるべきだと主張した。

 一方、米国のライス国務長官は記者会見で今回の会談が「とても有益だった」と評価した。

 今回の6者外相非公式会談は朝鮮側の核申告書提出にしたがって「テロ支援国家」指定解除プロセスの着手や「敵性国通商法」適用終了など米国側の政治的補償措置が講じられ、先月10〜12日には北京で約9カ月ぶりとなる6者団長会談が開催されるなど、6者合意履行プロセスが新たな局面に差し掛かっている中で行われたことから内外の注目を集めた。

 一方、今回の会談を機に朝米双方の外相は04年7月以来となる2国間会合を行った。朝鮮側代表団スポークスマンは、「6者外相会談の枠組みの中で朴宜春外相とライス国務長官が面談した。とても有益な会合だった」と明らかにした。

 朴外相は、面談で第2段階行動措置完結問題の重要性を強調。検証問題については朝鮮側に対する検証だけではなく6者すべての義務事項履行に対する検証と監視が必要だと指摘した。朴外相はこの日、南朝鮮の柳明桓外交通商部長官とも会った。

情勢の進展歓迎

 7月24日、ASEAN加盟国と朝鮮、米国、中国、日本をはじめ27カ国の外相が第15回ARF閣僚会議を開催し、地域内の懸案とともに国際的な懸案問題を論議した。

 ARF議長国のシンガポールのジョージ・ヨー外相は24日、この期間に行われた一連の会議を総括する議長声明を発表した。

 声明は、6者外相非公式会談と朝鮮側の核計画申告を歓迎し、効果的な検証および監視メカニズムの早期構築の重要性について強調し、最近の情勢の進展が非核化第2段階の完結に寄与することを願うを指摘した。

 また、10.4宣言に基づく北南対話の持続的な発展に強い支持を表明する一方で、金剛山で発生した南朝鮮観光客死亡問題の解決を希望すると述べた。

TACに加盟

 朝鮮が東南アジア友好協力条約(TAC)に加盟した。

 TAC加盟と関連した調印式が7月24日、シンガポールで行われ、ARF閣僚会議に参加した朴宜春外相と10カ国のASEAN加盟国外相が参加した。

 条約は同地域内での主権尊重、内政不干渉、紛争の平和的解決を主な内容としている。

[朝鮮新報 2008.7.30]