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日本人団体の訪朝相次ぐ 女性、企業家など中心に

 【平壌発=鄭茂憲記者】8月に入り、日本各界の団体が相次いで朝鮮を訪問している。国際ロータリー愛知代表団(21人)が2日、朝鮮女性と連帯する日本人連絡会代表人の清水澄子氏を団長とする日朝友好女性訪朝団(19人)が6日、それぞれ朝鮮に到着した。また、9日には日朝教育文化交流をすすめる愛知の会と日朝友好防災学京都訪朝団が訪朝した。国際ロータリー愛知代表団と日朝友好女性訪朝団は訪問中、大マスゲーム・芸術公演「アリラン」を鑑賞し、平壌市内を観光した。また、日朝友好女性訪朝団は、「従軍慰安婦」被害者、在朝被爆者、強制連行被害者などへの証言聴取も行った。

隣国の真実の姿

金正淑託児所を訪れた日朝友好女性訪朝団のメンバーら(8日、撮影=文光善記者)

 国際ロータリークラブは、奉仕活動を目的として各国の企業家などで構成された国際組織であり、日本にも地域ごとにクラブが設置されている。愛知県の会員数は約5800人におよぶ。今回の訪朝のきっかけは、同クラブが数年間続けているラオスでの教育支援事業だったという。代表団副団長の水谷金之氏(67)が今回の訪朝の発起人だ。

 水谷氏は「ラオスにある朝鮮国営の食堂で食事をしながら店員と言葉を交わすうちに一度訪朝したいと思うようになった。昨年8月、初めて訪朝した」と話す。

 初めて見る朝鮮は日本の報道が伝える姿とはまったく違ったという。「日本へ帰国後、次回はもっと多くの会員と一緒に訪朝しようと決心し、今年の春からクラブ会員に呼びかけた。最初は大多数の会員が反対した。マスコミが作り出した朝鮮に対する歪んだ印象があまりにも大きかったためだ。しかし、あきらめずに、自分の目で朝鮮の現実を見ようと呼びかけを続けた」(水谷氏)。

 水谷氏は来年も訪朝団を実現したいと話す。「毎年続けて人数も増やしていきたい。『会えば互いに理解することができる』というのが私の信念だ。人びとがたくさん行き来するようになれば、両国の関係も変わるだろう。私たちが役に立てることがあるなら、一つでも協力したい」。

玉流館に感動

 水谷氏は、「今回訪朝したメンバー全員、朝鮮の現実が自分の想像していたものと異なっていて驚いている。『アリラン』にも感動していた」と代表団の雰囲気について語った。

 代表団団長の鈴木吉男氏(60)は、今回が初めての訪朝だ。

 「自分の目で直接見て、人びとと話を交わしてみると、これまで持っていた朝鮮に対する印象とまったく違っていた。板門店では軍人と拉致問題についても話をした。彼らの言葉を聞きながら朝鮮は決して『閉ざされた国』ではないと感じた」

 鈴木氏はまた、「驚くほど食事がおいしかった」と話し、玉流館の冷麺について、「世界中に宣伝されるべき」だと絶賛した。

 代表団メンバーの鈴村興左衛門氏(57)は「朝鮮の人びとの目は輝いている。私たちは興味本位で訪問したのではなく人びととの交流が目的だ。民間レベルで多くの交流が行われることを願っている」と感想を語った。

[朝鮮新報 2008.8.18]