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〈論調〉 麻生首相の「大東亜戦争」発言非難

 首相の座に就いてからいくらも経たない麻生は、日帝が挑発した太平洋戦争を「大東亜戦争」と描写して「日本の歴史として誇れる歴史もある」だの何のと騒ぎ立てた。

 彼が太平洋戦争を「大東亜戦争」と表現したこと自体にまず問題がある。

 第2次世界大戦当時に日帝が挑発した戦争は、「大東亜共栄圏」の看板のもとにアジアを自らの植民地に変えるための犯罪的な大陸征服戦争であった。

 日帝が挑発したこの戦争は本質においてアジアに対する侵略と略奪、植民地従属と支配を実現するための反歴史的、反平和的な不正義の戦争であった。このことから、第2次世界大戦後に「連合軍総司令部」(GHQ)は公文書などで「大東亜戦争」という表現の使用を禁じた。

 にもかかわらず、今回日本の首相である麻生が堂々と「大東亜戦争」という言葉を使ったのは、単なる歴史に対する無知や何らかの錯覚によって犯したミスではない。

 彼は自分の本心を言い放った。

 日本には「後悔先に立たず」ということわざがある。麻生内閣に教訓的な忠告となることわざであると言える。

 麻生内閣は、「大東亜共栄圏」のかつての夢を実現しようと企んで周辺諸国との関係を複雑にするのではなく、遅まきながらも過去の清算に一日も早く乗り出し、寝言のような軍国主義的妄想を振り払うのがよかろう。(労働新聞17日付論評)

[朝鮮新報 2008.10.22]