〈論調〉 「アジア重視」の本質は支配主義 |
米国のアジア太平洋重視政策は、アジア太平洋地域の平和と安全を由々しく脅かす犯罪的な政策である。 米国のアジア太平洋重視政策の強行は、地域情勢を予測できない破局的局面に追い込んでいる。アジア太平洋地域で戦争の火蓋が切られると、それは核戦争となり、世界的範囲に波及しかねない。 米国が自らの未来がアジア太平洋地域と連結していると公言しているのは、同地域に対する支配主義的な目的をさらけ出したものである。 冷戦時代、米国は、ソ連の「南下」を防ぐという口実でアジア太平洋地域に膨大な米軍武力を駐屯させた。しかし、冷戦が終息し、軍事的なライバルがいなくなった現在、米国はアジア太平洋地域に核基地と軍事基地を持つための条件と名分がない。 にもかかわらず、米国はアジア太平洋地域で米軍武力の前方展開を推し進めている。 21世紀に新たな朝鮮戦争を挑発し、全朝鮮半島を占領してアジアへの支配権を確立しようというのが米国の野望である。 米国は、朝鮮と中国、ロシアを核攻撃の対象として目星をつけている。米国は先制攻撃戦略を実現するうえで東北アジア、特に日本を重視しており、膨大な侵略武力を同地に配置し、それを利用してアジア支配の野望を実現しようとしている。 米国の好戦勢力がアジア地域でミサイル防衛(MD)システム樹立策動に狂奔しているのも、同地域に対する支配主義的野望を容易に実現しようとしているところにその目的がある。(労働新聞7日付論説) [朝鮮新報 2008.11.12] |