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西東京民族音楽グループ 「陽山会」慰問公演

互いに力もらった、心温まる公演

 昨年12月19日、西東京民族音楽グループ「陽山会」が、立川市総合福祉センター(東京)を訪れ慰問公演を開いた。施設利用者や関係者ら40余人が観覧し、朝鮮民族の音楽とともに楽しいひと時を過ごした。

笑顔で楽しみ

女声重唱「リムジン江」

 公演では、女声重唱「ふるさとの春」、女声2重唱「菊の花」、カヤグム独奏「さくら」、女声独唱「トラジ(桔梗の花)」「きよしこの夜」、女声重唱「リムジン河」など朝鮮の曲はもちろん、日本や外国の曲も披露された。また、ケンガリやチャンゴなど民族打楽器を紹介し、基本のリズムと各種チャンダンも楽しんだ。最後は観客らとともに「アリラン」と「赤とんぼ」を合唱した。

 観覧者らが手拍子をとったり、手を振ったりとリズムにのり笑う顔からは、公演を楽しむ様子が存分に伝わってきた。出演者が握手をして回ると、喜んで手を握り返し、「これが最後の曲です」と言うと、会場から「いやだー」という声が上がる一幕も。公演後には、お互いがプレゼントを贈呈しねぎらいあった。終始、和気あいあいとした雰囲気の中で行われた公演に、ある関係者は「センターのみんなも楽しい時を過ごせたと思う。『アリラン』と『赤とんぼ』が、こんなにすばらしい曲だということにあらためて気づかされた。今後も、すてきな歌と演奏をしにまた来てください」と述べた。

主にボランティアの場で

合唱「アリラン」「赤とんぼ」

 独特なリズムを奏でる「陽山道」のように、明るく活動的な会にしようと名付けられた「陽山会」。昨年10月に結成したばかりだ。ここでの公演が初となった。メンバーは、活動13年目の女性同盟八王子支部チャンゴサークル「ヘダンファ」の6人と、元金剛山歌劇団員の李甲俊さんの7人。「ヘダンファ」は40代〜80代の南朝鮮や日本の人も交えた、仕事や家庭を抱えるオモニたち。月に2回、サークル活動を行っていたが、発表の場がなかなかなかった。そこへ、李さんが声をかけたことがきっかけで、活動を始めた。
 「陽山会」は、主にボランティアの場で公演を行っていく。

 李さんは、「普段、あまり訪れることがないようなところにも朝鮮の民族や文化、芸術を広めていきたい」と言う。

 プロの歌手でもある金知淑さんは、「私の歌を聞いて一人でも喜んでくれる方がいれば、どんな場でも足を運ぶ」と話した。

 メンバーみなが口をそろえて、「私たちは家族のようなもの」と言うように、心安らぐ仲間と一緒に、楽しく音楽を奏でるからこそ、会場にもその温かさが伝わるのだろう。今後も素朴で温かい公演を目指し、練習を重ねていきたいと語っていた。(姜裕香記者)

[朝鮮新報 2008.1.18]