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在日朝鮮学生少年芸術団 迎春公演に向けて練習スタート

「気持ちをひとつに」

 【平壌発=呉陽希記者】旧正月(2月7日)に際して平壌で行われる学生少年の迎春公演に参加する在日朝鮮学生少年芸術団が19日、平壌に到着した。一行はさっそく21日から、公演本番に向けた本格的な練習を開始した。

祖国の創作家のもとで

19日、平壌・順安空港に到着した一行 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 群馬朝鮮初中級学校の安重根校長を団長とする同芸術団は、日本各地の朝鮮学校初級部5年生から中級部2年生までの生徒65人と教員5人で構成された。

 平壌で行われる迎春公演に在日朝鮮学生が参加するのは今回で22回目。毎年元旦に行われてきた迎春公演だが、昨年から旧正月に際して開催されるようになった。

 生徒らは舞踊組、話術組にそれぞれ分かれ、午前9時〜12時、午後2時〜5時まで人民文化宮殿で練習を行っている。

 芸術団が今年、迎春公演で披露する作品のテーマは「朝鮮学校」だ。

 「昨年1月、滋賀朝鮮初級学校に対する日本当局の不当な強制捜索が行われた。そのような厳しい情勢の中でも、朝鮮学校に通い民族の心を培っている生徒たちの姿を描いた作品だ」と、安団長は話す。

 現在、祖国のトップレベルの創作家らのもとで、作品を完成させる作業と生徒らの練習が同時に行われている。

「とても楽しい」

基礎練習に汗を流す舞踊組の生徒ら(撮影=呉陽希記者)

 今回初めて祖国を訪問した金晃扶くん(生野初級、初6)は、「とても楽しい。いろいろな所に行ってみたい」と話す。芸術団唯一の初級部男子生徒だ。

 生徒らの約90%は、今回が初めての祖国訪問になるという。

 「生徒たちがひとつでも多く祖国について見て知って感じられるように」(安団長)と、練習の合間を縫って市内観光も予定している。一行は20日、万景台、凱旋門など市内の観光スポットを訪れた。今後、地下鉄、チュチェ思想塔、サーカス観覧などが予定されている。

 「昨年8月の洪水の映像を学校で見て、とても悲しくなった。祖国に来てみると、被害の跡が残っておらず安心した」と話す金沙都さん(京都中高、中2)は、2年前の迎春公演にも参加した。

 21日、祖国で14歳の誕生日を迎えた金さんは、夕食時にホテル従業員から花束とケーキを贈られ、芸術団メンバーをはじめとする宿泊客らの祝福を受けた。

 真冬、寒さの厳しい平壌だが、生徒たちは食欲もおう盛で不自由なく過ごしている。「数日前に初めて顔を合わせた生徒たちの仲も次第に深まっている」(安団長)という。

 金沙都さんは、「下級生の面倒をよくみてみんなと仲良くしたい。全員の気持ちをひとつにして、いい舞台になるように一生懸命練習に汗を流したい」と、力強く語った。

[朝鮮新報 2008.1.23]