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第13回朝大音楽科合同演奏会

故高創一先生を偲んで

民族器楽2重奏「愛する兄とわが3兄弟」

 「第13回朝鮮大学校音楽科合同演奏会」(主催=同校音楽科&音楽科連合同窓会)が8日、東京都新宿区のルーテル市ヶ谷センターで開かれ、152人が観覧した。

 78年から始まり、13回目の今回の公演には、同校教育学部音楽科の1、2年生と卒業生、金剛山歌劇団の団員(賛助出演)など39人が出演した。

 第1部は、在学生らによる公演。民族楽器2重奏「愛する兄とわが3兄弟」やチャンセナプ独奏「リョンガンキナリ」、男声独唱と女声3重唱「ここが私の住む祖国」、女声合唱「海の見える教室」など祖国や授業で習い、練習を重ねてきた8曲が披露された。

 第2部は、功勲芸術家、同校音楽科教授を務めた故高創一先生の一周忌に際しメモリアルコンサートを上演。主に卒業生らが出演し、女声2重唱「梅の花」や女声独唱「木蘭の花が迎えるよ」、混声2重唱「民族結婚だ」、男声4重唱「この歌うたい」など故人の作曲した曲が演奏された。また高先生らが立ち上げた「ハナ会」のメンバーらも舞台に上がり、会のテーマソングでもある「熱き花」を熱唱した。最後は全出演者による合唱「父なる主席の胸に抱かれて」で幕を閉じた。

全出演者による合唱「父なる主席の胸に抱かれて」でフィナーレを迎えた

 生前、高先生は教育、創作活動に挺身し民族楽器の普及に尽力した。また69年から朝鮮大学校で教べんを執り、多くの音楽教員と芸術家らを養成するなど在日朝鮮人芸術運動史に大きな業績を残し、昨年2月8日に死去した。享年65歳。

 妻の鄭英姫さんは、「朝大音楽科や卒業生みなさんのおかげで夫の1周忌を無事に迎えられ、とても意義深い時間を過ごせた。夫は生前『祖国と組織、学生、同胞らが私を育ててくれた』とよく言っていた。夫はその恩に応えるために、教育や音楽活動に尽力してきた。それは、私たち家族の誇りであり、財産。夫が築いた土台の上で卒業生たちが文芸活動を盛り上げ、発展させていってほしい」と涙ながらに語った。

 独唱「血の海辺」を披露した同校音楽科2年の呉明姫さんは、「最近は軽音楽が多いが、純粋な朝鮮音楽の良さを感じてくれればありがたい。また、仲むつまじく豊かな同胞社会を築く手段として、私たちの音楽が役に立てるよう貢献したい」と卒業を目前にし、思いを吐露した。

 同同窓会では、全国規模や各地方で同窓会を企画したり、2年に一度、音楽や教育活動で業績を上げた卒業生らを表彰したり、音楽会を開いたりと活発に活動を行っている。来年も大阪で大同窓会を予定している。(文=姜裕香記者、写真=文光善記者)

[朝鮮新報 2008.2.12]