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迎春の集い 「総連のたたかい」に大きな拍手

「弾圧に負けないで」 在日生徒の舞台に涙

 【平壌発=呉陽希記者】旧正月に際し7日、平壌の万景台学生少年宮殿で学生少年の迎春の集いが行われ、1月19日から祖国を訪問している在日朝鮮学生少年芸術団(団長=安重根・群馬初中校長)が参加し、舞踊劇を披露した。

学校への強制捜索

大きな拍手を浴びた公演 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 在日朝鮮生徒が出演した演目のタイトルは「朝鮮学校を最後まで守っていく」。

 舞台は、総連や在日同胞に対する政治弾圧が行われている状況の中で、その矛先が朝鮮学校にまで及んでいることを女子生徒が訴える場面から始まる。作品では、不当な弾圧に立ち向かった朝鮮学校の教員が逮捕される設定となっている。

 生徒らは荒々しい曲調と鋭敏な動作で弾圧に立ち向かう姿を表現し、舞台の背景には総連施設への強制捜索に抗議する総連活動家や同胞の実際の写真も映しだされた。クライマックスでは朝鮮外務省が総連と在日同胞に対する弾圧に抗議する声明を発表、生徒らが祖国の国旗を背景に日本で朝鮮学校を守っていく決意をする。

 今回の作品は、昨年、日本当局による総連施設への不当な強制捜索が相次いで強行された中、教育現場である滋賀朝鮮初級学校に対して捜索が行われた事実をもとにしている。

 朝鮮は、外務省声明を発表し、このよう行為は自国に対する主権侵害だと主張しながら、「横暴非道な総連弾圧策動を絶対に傍観しない。該当部門で必要な措置を取るようになる」との立場を明確に示した。労働新聞などの国内メディアも連日、日本当局の不当な弾圧を糾弾した。テレビでは日本での在日同胞らのデモ行進や糾弾大会の模様が放映され、平壌や元山など各地で反日集会が行われた。

「生徒の姿に未来確信」

公演のフィナーレ [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 今回の迎春の集いが行われる直前にも、朝鮮人民の反日感情をあおる事態が起きた。

 1月、日本当局は90余人の武装警官を動員して在日本朝鮮京都府商工会事務所に対する強制捜索を大々的に行った。

 これに対して朝鮮メディアは、「わが国と総連に対する政治的挑発、奸悪な敵対行為であり、絶対に看過することができない」(労働新聞2日付)と強く非難している。

 毎年行われている迎春の集いの演目の中でも、在日朝鮮生徒らの演目は常に国内の人々の関心を集めてきた。今年は、総連と在日同胞に対する弾圧が続いている状況下で、とくに注目を浴びた。会場に集まった観客たち、そしてテレビ中継で公演を視聴した人々は、この日の舞台に日本と在日同胞の今の現実を見ていた。

 全16の演目中、10番目に出演した在日朝鮮生徒らの舞台に観客らは大きな拍手を送った。

 公演を観覧した金日成社会主義青年同盟のシン・ジョンヒョン部長(41)は、「幼い子どもたちの堂々とした姿に涙が出た」としながら、「作品を通じて総連を守ろうとたたかう在日同胞の姿を観ることができた。舞台に立った3、4世らが1、2世の精神を受け継いでいることは本当にすばらしい。大きな力をもらった」と感想を述べた。

 海外同胞事業局のカン・ハクチョルさん(40)は、「総連施設、とくに朝鮮学校にまで強制捜索が行われたと聞いた際、怒りを抑えることができなかった。厳しい状況の中で祖国の舞台に立った子どもたちの姿をみて、総連と在日朝鮮人運動の明るい未来を確信した」と話した。

[朝鮮新報 2008.2.13]