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NYフィル団員ら、音大生に実技指導

「音楽センスすばらしい」「一流奏者の指導に感激」

 【平壌発=呉陽希記者】ニューヨーク・フィルのメンバーが2月26、27の両日、金元均名称平壌音楽大学で学生たちを対象に楽器演奏の実技指導を行った。

 指導は同大学の専攻別練習室で個人授業形式で行われた。ニューヨーク・フィル側からは26日に10人、27日に9人が参加し、学生側は計53人が参加。チェロ、バイオリン、コントラバス(写真)、フルート、トロンボーンなどの演奏指導を受けた。

 初めは通訳を介してのやりとりだったが、練習が進むにつれて楽器の音だけでコミュニケーションを図る姿があちこちで見受けられた。音楽を愛する者同士、互いの間に通じる共通の言語があるのかもしれない。

 自分が公演で実際に使う楽器を学生たちに使わせるなど、同フィルのメンバーも指導に熱がこもる。

 指導はわずか1時間。あまりに短かったのか、予定された時間が過ぎても熱心に指導を続ける団員もいた。一方、学生らも貴重な時間を無駄にしまいと、真しな態度で練習に臨んでいた。

 バイオリンの指導を行ったコンサートマスターのグレン・ディクテロウさんは、「いいセンスをしている。覚えが速いので教えがいがある」と語った。指導を受けたパク・ヒャンさんは、「世界の一流奏者から指導を受けることができてうれしい。学ぶものがとても多かった」と笑顔で話した。

 日本人団員の岡本哲史さん(コントラバス担当)は、「すばらしい学生たち。学ぼうという情熱が非常に高い。これから一生懸命練習すれば、世界で認められる演奏家になれる」と興奮気味だった。岡本さんの指導を受けたリ・オクヨンさんも、「外国の先生から教えてもらうのは初めての経験だけど、とても親しみを感じた。時間が短くて、たくさん学べなかったのが残念」と感想を語った。

 一方、ニューヨーク・フィルの一行は26日午前、本公演のリハーサルを終えた後、東平壌大劇場で学生らに楽器や演奏器材などを贈った。

[朝鮮新報 2008.3.5]