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民族の文献遺産「大東地誌」

 「大東地誌」は、「大東輿地図」を製作して有名になった進歩的な実学者で地理学者の金正浩によって1864年に編さんされた朝鮮の代表的な地理書籍である。

 すでに編さん、刊行されていた「八道地理誌」「世宗実録地理誌」などの重要な地理誌を分析、整理したうえで朝鮮の地理学の研究成果を集大成し、新たな高い段階へ発展させた同書は現在、全32巻15冊の写本によって伝えられている。

 同書は、ソウルと各道、州、府、郡、県を単位にして行政区域、歴史地理の沿革、山河の地形、海と島、国防施設と交通、通信、運輸、耕地、灌漑施設、隣接地域との距離、地方の特産物、名勝地、人物、風俗、宗教と文化、遺跡をはじめ国の政治、経済、軍事など各部門の内容を記している。

 また、部門別の地理と古朝鮮時代(紀元前30世紀初−紀元前108年)から高麗時代(918−1392)までの王朝別歴代誌、著者が実際の調査と測量を経て得た詳細かつ生き生きとした資料も記している。

 「大東地誌」は、朝鮮民族の高い地理学発展水準を示しており、各分野の研究に役立つ貴重な文献遺産である。(朝鮮通信)

[朝鮮新報 2008.3.21]