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〈4月の平壌芸術祭〉 海外同胞も参加、大盛況で日程延長

プロ、アマが一堂に

 金日成主席の生誕日である太陽節(4月15日)に際して毎年、国内ではさまざまな祝賀イベントが行われている。今年の特徴を一言で言えば「芸術一色の10日間」。平壌では専門芸術家と一般の人びとがともに参加する第1回太陽節記念全国芸術祭典(10〜19日)が開催され盛況を極めた。プロとアマチュアが一堂に会する全国規模の芸術祭が行われるのは初めてのこと。在日本朝鮮人芸術団をはじめとする海外同胞も参加した。

専業主婦も出演

青年中央宣伝隊の公演

 祭典は、プロによる専門家芸術祭典とアマチュアが参加する全国芸術宣伝隊祭典、全国機動芸術扇動隊祭典、全国勤労者芸術祭典の4つの部門で行われた。

 祭典には国際コンクールや国内コンクール受賞者、人民俳優、功勲俳優をはじめとする専門芸術家団体と各地から選ばれた芸術宣伝隊、機動芸術扇動隊、勤労者芸術サークルのメンバーら、そして海外同胞芸術家など43団体2640余人が参加した。

 10日に開幕した祭典は11日、平壌市内にある12の劇場でいっせいに初公演を行った。

 万寿台芸術団や国立民族芸術団などプロによるレベルの高い公演はもちろん好評だったが、とくに注目を集めたのはアマチュアによる公演だ。ここで異彩を放ったのは、100余人で構成された東安洞(平壌市中区域)扶養家族芸術サークル。観客は、専業主婦がどんな経緯で国内で注目されている舞台に立ったのかという好奇心で公演を観覧したという。公演では、歌、ギターやハーモニカ、太鼓などの演奏や寸劇などを披露した。

 市内に住むホン・エランさん(38)は、「公演を見て刺激を受けた。主婦業の合間にいろんなことにチャレンジしてみたいと思った」と感想を述べた。

 また、合唱「青山平野に豊年がきた」を披露した青山里協同農場の公演や若い男女の恋愛を描いた青年中央宣伝隊の舞台も人気だった。

夢の「平壌の舞台」

青山里協同農場の劇

 一方、今回の祭典は、地方で活動する芸術団にとって「平壌の舞台」に上る「夢」をかなえる機会となった。

 咸鏡北道芸術団のある団員は「平壌の大きな劇場で一生懸命準備した公演を披露できた。地方芸術家の願いがかなった」と喜びを述べた。

 また、平壌市民にとっても、ふだん見ることのできない各地の特色あふれる芸術作品に触れる絶好の機会となった。工場や農場などの生産現場、一般市民の生活の中から生まれた大衆的な作品も大きな反響を呼んだ。公演は連日超満員となった。

 結局、当初18日までだった祭典は、予想外の反響に日程を一日延長した。19日に行われた閉幕セレモニーでは表彰式が行われた。

在日芸術団に銀賞

 在日本朝鮮人芸術団の公演は11、12の両日、平壌大劇場で上演された。金剛山歌劇団と各地方の朝鮮歌舞団の団員、文芸同メンバーらで構成された同芸術団は単独公演をはじめ他の芸術団との連合公演や総合公演などに出演し大絶賛を受けた。

 在日本朝鮮人芸術団の公演でとくに好評だった演目は舞踊。「非常にレベルが高い」と祭典関係者は口をそろえる。

 在日本朝鮮人芸術団は祭典で銀賞を受賞。同時にアンサンブル賞、個人賞、創作賞も受賞した。

 在日本朝鮮人芸術団の公演の演出を手がけた朴英美・文芸同広島支部委員長は、「祖国の舞台で高い評価を受けやりがいを感じる」と話した。

 祭典組織委員会のムン・ミョンソク副委員長(朝鮮芸術交流協会会長)によると、今回の祭典は金正日総書記自らが提案したイベントだった。その際、総書記は行事進行など具体的な指示までし、必要な準備と対策を講じたという。ムン副委員長は今回の祭典を通じて、「朝鮮芸術のレベルの高さが証明され、文化活動に対する人びとの熱意も確認できた」としながら、「次回の祭典ははさらに大規模になるだろう」と話した。【平壌支局、写真=盧琴順記者】

[朝鮮新報 2008.4.23]