中国・「花を売る乙女」、イタリア・ギターカルテット公演 朝鮮、活発な「芸術外交」展開 |
今秋、国立交響楽団が英国公演 朝鮮中央通信によると、朝鮮のギターカルテットがイタリアで演奏し大きな反響を呼んだ。現在、中国各地では革命歌劇「花を売る乙女」が巡回公演中だ。9月には、朝鮮の国立交響楽団のロンドン公演が行われる。万寿台創作社の美術作品展示会が欧州や米国で予定されているなど、朝鮮の「芸術外交」が注目されている。 新しく独特なスタイル
4月22日発朝鮮中央通信によると、太陽節(4月15日)に際し、朝鮮ギターカルテット・アンサンブルの音楽会がローマのエウクリーデ劇場で行われた。 イタリアの政財界、文化芸術など各界の人士、イタリア駐在朝鮮大使と大使館員が鑑賞した。公演では、朝鮮歌謡「今日もあの日のように」とイタリア歌謡「バペンシエロ」、スペイン民謡「ラ・パロマ」などが披露された。 同通信によると、出演者らは「多様で個性的な演奏、豊かな声楽的技量、独特な形式が巧みに組み合わされたアンサンブルですべての曲を見事に表現して観客を感動させた」。 公演を観覧したイタリアギター協会会長は、「観客の心を完全にとらえていた。朝鮮の芸術の水準は非常に高い境地にある」などの感想を述べた。 また、イタリア平和と社会主義運動書記長、イタリアギター協会の権威ある教授らは、「ギターと声楽を組み合わせた特色のある公演は、ヨーロッパでは見ることのできない新しくて独特なもの」「朝鮮の芸術水準は高い」と賛辞を惜しまなかった。 朝鮮とイタリアは2000年1月4日に国交を樹立した。当時「G7(先進7カ国)」中、初めて朝鮮と修交した国での「芸術交流」は今後、他の欧州諸国との文化交流に波及効果をもたらすのではないかと注目されている。 時空を越えて心打つ
一方現在、中国各地ではピパダ歌劇団が革命歌劇「花を売る乙女」の巡回公演を行っている。 4月15〜19日の北京公演後も、天津、深圳、武漢、東莞、上海、寧波、杭州、無錫、南京、済南、青島などの12都市で計40回にわたって行われている。 中国側の関心は高く、北京公演の会場は、中国最高の芸術シアターだと指摘されている国家大劇院で、昨年竣工したばかりだ。 初日の公演には、中国共産党政治局員兼書記の劉雲山宣伝部長と王家瑞・党対外連絡部長、蔡武文化相、喬宗淮外務次官らが姿を見せ、関係者、市民らと共に鑑賞した。 中国メディアは初日公演後、「36年前に中国で映画によって紹介された『花を売る乙女』は、30余年の歳月が流れても北京の観客の心を打った」(京華時報)、「歌劇の主題歌が、観客の思い出を呼び起こし強い印象を残した」(中国新聞網)、「革命歌劇の古典の芸術的な魅力が多くの観客の涙を誘った」(北京新報)、「時空を越えて大きな感動を与えた」(中国中央テレビ)などと伝えた。 駐朝中国大使館は今回の公演について、「中朝親善関係を発展させ両国の人民の心を通わせる文化使節」だと意義付けている。 欧州で美術品展示会 朝鮮の「芸術外交」は今後も、活発に展開されていく予定だ。 既報のように、朝鮮の国立交響楽団が9月4〜15日、ロンドンで演奏会を行う。英紙ガーディアン電子版(1月26日)は、ロンドンなど2都市で公演を予定しており、会場としてはロンドンのロイヤルフェスティバル・ホールと中部ミドルズブラが有力だと報じた。 一方、国立交響楽団の米国公演計画も浮上している。 時事通信によると、米国の民間団体コリア・ソサエティーのリビア会長は4月1日、ニューヨークで行われた討論会で「2月のニューヨーク・フィルハーモニックの平壌公演に続いて、今度は朝鮮の国立交響楽団を米国に招待する計画を進めている」と明らかにした。 朝鮮側はすでに、姜能洙文化相が「米国の正式招請があれば、朝鮮の国立交響楽団の答礼公演を行うことができる」(2月27日、ウォールストリート・ジャーナル)と表明している。 これらのほか、欧州、米国で朝鮮美術品展示会が予定されている。 すでに昨年5月、万寿台創作社の作家作品展がイタリアのフィレンツェとジェノバ、そして7月にロンドンで開催された。 万寿台創作社関係者は、「今年、英国、イタリア・ミラノや米国での展示会を予定している」と明らかにし、「世界にむけてわれわれの美術作品の市場を開拓するための準備を行っている」と述べた。(呉陽希記者) [朝鮮新報 2008.4.30] |