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平和な日朝交流取り戻したい」

井上學さん 「日本反帝同盟史研究」を刊行

 このほど刊行された「日本反帝同盟史研究」の著者。「朝鮮・中国などの被圧迫民族の政治的および社会的解放闘争を支持する」ことを掲げて創立された同同盟の足跡を各資料と当事者からの聞き書きなどを駆使してまとめた。A5版、528ページの大著。

 「今の日本の状況に合わせて取り組んだ。戦後日本には平和運動はさかんでも、日本の侵略戦争とか植民地支配がアジアの民衆をいかに苦しめたのかという認識は希薄。なぜ、そうなのか、本書ではその探求に取り組んだ」と語る。

 65歳。社団法人日本図書館協会に定年まで勤務。在職中の93年には、「朝鮮図書館・出版事情視察ツァー」を組み、訪朝し、人民学習堂などを訪れた。00年には、沖縄に朝鮮図書館協会委員長らを招いたことも。「平和な日朝交流を取り戻すために尽力したい」と願っている。(粉)

[朝鮮新報 2008.6.16]