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動物たちと共に30年

ファン・ヨンシクさん 平壌市中央動物園獣医

 朝鮮最大の動物園、平壌市中央動物園の獣医だ。

 約600種類、6000余匹の動物たちの健康を管理する。ワクチンなどによる予防治療に始まり、手術までを手がけるという。

 キャリアは30年。現在14人いる獣医のリーダー的存在だ。

 当たり前ながら、動物たちは言葉を話せない。食欲や動作などのさ細な変化から異変に気づき、処置を施すことが求められる。そんな獣医にとって、30年という経験は何ものにも代えがたい財産となっているとファンさん。

 頭の中は常に、動物たちのことが巡るという。毎朝8時前には彼の獣医としての一日が始まる。園内を回りながら、動物たちを観察する毎日だ。

 「体が痛いとき、人は病院に通えるが、動物は人が通わないといけないから」。眼鏡の下に柔和な笑顔がこぼれる。(憲)

[朝鮮新報 2008.7.14]