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西東京子育て支援ファミリーコンサート「アリラン コッポンオリ」、金剛山歌劇団が出演 280人の親子が参加

歌って、踊って、大はしゃぎ

西東京第2付属幼稚園の園児たち

 女性同盟結成60周年を記念して、西東京子育て支援ファミリーコンサート「アリラン コッポンオリ」(主催=同準備スタッフ会議)が7月26日、東京都小平市の金剛山歌劇団ホールで開かれた。

 女性同盟西東京本部・李順姫委員長の話によると、「イベントは、子育て支援事業をしている日本の友人が『親子で楽しむクラッシックコンサート』を開いたのをヒントに、朝鮮芸術の殿堂・金剛山歌劇団ホールでファミリーコンサートができたら」と思い企画されたもの。

 西東京では13年前、学齢前の子どもたちを対象に「みんなあつまれ とるがっぽ!」というイベントを行い大盛況を博した経験がある。「子育て中の親子は、ゆっくり芸術鑑賞をする機会がなかなかない。子どもが泣いても良い、授乳しながら音楽を聴いても良い、オムツを替えながら参加するのもOK」と、子育てファミリーのニーズに添った公演作りを工夫した。

「ウリ」づくし

サンモの紐をうまく飛べるかな?

 金剛山歌劇団の入り口には色とりどりの風船が飾られ、会場後ろ側の壁には、誕生会、クリスマス会、プール遊び、年長さんを送る会、ウリノレ・リトミックなど、西東京6つの地域の子育てサークルの楽しそうな活動が、写真と共に紹介されていた。

 公演に先立ち、西東京朝鮮第2初級学校付属幼稚園の年長さん5人が、「わたしのオンマがいちばん好き」など朝鮮の歌5曲を元気いっぱい披露した。

 そして、司会の崔明仙さんが「オリニドゥル(子どもたち)、アンニョンハセヨ!」と登場すると、参加者たちは「アンニョンハセヨ!」と呼応。「今日は、ウリノレ(歌)を歌い、ウリチュム(舞)を踊り、ウリ楽器を演奏する、『ウリ』づくしの公演です」と崔さん。

 公演には、金剛山歌劇団が出演し、女声2重唱「アリラン」、人形舞「芙蓉堂の愛」、管楽重奏「桑を摘みに行こう」ほか、子どもたちが大好きな「ドラえもんのうた」や「アンパンマンマーチ」なども披露され、280人の参加者たちから割れんばかりの拍手が送られた。

サンモの芸に見入る子どもたち

 朝鮮民謡「アリラン」の2重唱を終えて、司会者が会場の子どもたちに「この歌を知ってる人」と訊ねると、3分の1くらいの子どもたちの手が上がった。民族楽器紹介シーンでは、金剛山歌劇団の河栄守さんが、「朝鮮の打楽器は自然の音を表している。みんな、何の音かわかるかな?」と言い、プク(太鼓)を鳴らすと、会場からは「カミナリ!」「ゾウ!」とのかわいい声が。

 「プクの音は、ゾウじゃなくて雲の音なんだ」と河さん。子どもの耳にはいろんな音に聴こえるらしい。ほかにも、チャンゴは雨、チンは風、ケンガリはカミナリを表している。河さんの説明に、保護者たちの「へぇー」という声があちこちで聞こえた。

180人の賛同者

みんなで楽しくアリラン・ダンス

 西東京では、昨年10月から1年にわたる「女性同盟結成60周年記念キャンペーン」を展開し、沿革史「コッスレ」編集、映画祭「オレの心は負けてない−在日朝鮮人『慰安婦』宋神道のたたかい」「ウリハッキョ」上映、講演会「在日同胞とわたし」(講師/徐勝・立命館大学法学部教授)、月1回のオンマ・アッパ・オリニの交流の場「子育て広場とるがっぽ」開催など、さまざまな活動を行ってきた。このコンサートもそのひとつ。

 李委員長の話によると、「韓英淑事務局長をはじめとする幼い子どもを抱えた女性たちが、一生懸命、準備に関わった。最初は11人でスタートしたスタッフが、どんどん増えて19人になった。みんな仕事と子育て、家事をこなす忙しい日々の中、夜や土日の時間を割いて会議を重ね、チケットを売り、賛同者を募ってきた」。

会場にはセサギ、コッポン、シアリも駆けつけた

 李瑛恵実行委員長は、「コンサートへの呼びかけは女性同盟結成60周年ということもあり、子育て世代のみならず、年配の女性たちにも参加と協力をお願いした。

 チラシと賛同金の封筒を持って同胞宅を1軒1軒回ると、ご苦労さまとお茶を出してくれたり、1口1千円の賛同金を数倍にして出してくれる人もいた。そんな同胞たちの温かさに触れられたのが何よりもうれしかった」と話した。

 賛同者は約180人。パンフレットには一人ひとりの名前が刻まれた。

参加者たちの声

公演では朝鮮の歌と踊り、楽器演奏が披露された

 公演終了後、全梨華ちゃん(5歳)は、「アリランのおどりがたのしかった。オンニたちのマネをしておどってみた」と満足そうに話してくれた。

 3人の子どもを連れて参加しだ栄愛さん(36)は、「6歳の娘が、『アリラン』を聴きたいというのでやってきた。上のオッパが学校で朝鮮の歌を習ってくるので、自分も好きになったみたい。コンサートはとても楽しめた。子どもたちは、『アリラン・ダンス』を喜んでまねていた」と語った。また、全賢柱さん(37)は、「ドラえもんやアンパンマンなど、子どもが知ってる歌がうたわれると大いに盛り上がった。農楽でサンモがクルクル回ると娘たちも喜んでいた」と述べた。

 コンサートの感想は、ブログ(別掲)でも紹介されている。(文=金潤順記者、写真=文光善記者)

ブログに寄せられた感想文

[朝鮮新報 2008.8.1]