鄭三順さん　愛知・登山愛好家

　昨年８月、北アルプス・薬師岳をラストに、日本の百名山を制覇した。

　登山を始めたのは５１歳の時。友だちと旅行した霧が峰や美ヶ原の絶景や澄んだ空気、見たことのない花などに魅了され、「もっと自然と触れ合いたい！」と思ったことがきっかけだった。「花木に包まれた山なら、思いっきり大自然を満喫できるだろう」と。

　初めは、２００〜３００メートルを登るのもつらくて、ご飯を食べることもままらなかった。しかし、横を見ると自分より大分年上の女性が健脚ぶりを発揮、疲れも見せずに飲んで食べてる姿にカルチャーショックを受けたという。そこから一念発起し、数々の山に登った。休日のほとんどを登山に費やした。雪山やテントを張っての登山にもチャレンジし、着々と自信と体力をつけ、６８歳で見事百名山を登りきった。

　「身についたものを活かし、体力が続く限り登りたい」（裕）

［朝鮮新報 2008.8.11］