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〈朝大 朝鮮自然博物館 E鳥類〉 臨津江渡る統一の象徴も

コウライウグイスなど91種130点

まさに飛び立とうとするコウライウグイス

 朝鮮大学校は御存じの通り東京都小平市に位置する。玉川上水が多摩地方東西に細く、長く樹木の営みを支えている脇に、わが大学はキャンパスを構えているのだ。休日ともなると、関東各地からウォーキングを楽しもうと玉川上水緑道に老若男女が集う。そのような指折りの散策道を、筆者は毎朝通勤のため通る。朝夕満員の電車に揺られる事なく自然を満喫できるとは、本当に恵まれたものだとつくづく思う。

 その玉川上水緑道で小鳥をよく見かける。シジュウカラやヒヨドリ、運がいいとコゲラにもお目にかかれる。冬の朝、木の幹をたたいたり木の実を割ったりする時の「トトン!」という渇いた音が響き渡る。よくよく思い返すと、日常生活で最も身近な野生動物は野鳥ではなかろうか。ゆえに人々は野鳥に惹かれ、親しんでいくうちに自然を慈しむ心を育んでいくのだろう。

 鳥には翼があり、自由に大空を飛び回る。それでもほとんど決まった範囲内で生活する鳥もいれば、想像を絶する長い距離を移動する渡り鳥もいる。今回は朝鮮半島で見られる野鳥をいくつか紹介しよう。

ヤツガシラの朝鮮名はフトゥティ

 わが博物館には、大小91種130点の鳥類のはく製が展示されている。大きさも体色もまさに色とりどり。

 まずはヤツガシラ。全長約28センチ、山吹色の体、背と翼の白黒編み目模様が美しい。何といっても扇状にひらく冠羽がトレードマークであろう。ウリナラをはじめ、ユーラシア大陸からヨーロッパ、アフリカまで広く生息する。ただ日本に定住はせず、迷鳥として時折見られる程度なので必見である。

 読者の中には学生時代母校の「クェッコルセ」と呼ばれた人がいるだろうか(少し古い?)。全身黄金色で、翼の先端と頭部の嘴から目の辺りにかけて黒い縞のあるお馴染みの鳥である。そのコウライウグイスもやはり、アジアを拠点として生活しているが日本ではほとんど見られないのである。残念ながら筆者も、本物のクェッコルセの美声を聴いた事はないがさまざまな声でさえずるらしい。

学生たちが人工ふ化させたクロツラヘラサギ

 日本の国鳥がなんだかすぐに思いつくだろうか。恥ずかしながら筆者は数年前まで、タンチョウヅルだと勘違いしていたが正解はキジである。日本に生息するキジも元は、ユーラシア大陸から移入されたものだそうだ。現在の日本のキジは翼と尾を除いた体色は青緑であるのに対し、大陸性のコウライキジは首から下が褐色で、しかも首周りに白い輪があるなど容姿が異なる。その他、翼を広げると1メートルをはるかに超えるイヌワシやかわいらしいフクロウ、ミミズクなども来館者を迎えてくれる。

 自然博物館に劣らず貴重な鳥が見られる「鳥類繁殖クラブ」の活動も見逃せない。もちろん、博物館展示物と異なり生きた鳥を多種飼育繁殖させている。その代表はチョオセ(クロツラヘラサギ)だろう。本クラブも多摩動物公園専門家の協力により、わが大学の施設でチョオセの人工ふ化と飼育に成功し評価をいただいている。

 わが祖国の軍事境界線付近を主繁殖地とするチョオセたち。絶滅の危機から復活し、臨津江を自由に行き来するこの鳥こそ統一祖国の象徴にふさわしいと思う。(李景洙、朝鮮大学校理工学部准教授)

朝鮮自然博物館へは「朝鮮大学校国際交流委員会」へ電話連絡のうえお越しください。

 朝鮮大学校 東京都小平市小川町1−700、TEL 042・341・1331(代表)。

アクセス

・JR中央線「国分寺」駅北口より西武バス「小川上宿美大前行き」または「小平営業所行き」「朝鮮大学校」下車徒歩1分

・JR中央線「立川」駅北口より立川バス「若葉町団地行き」、終点「若葉町団地」下車徒歩10分

[朝鮮新報 2008.11.26]