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東京朝中バスケ部 元日本代表選手たちから指導

「やる気、向上心あるチーム」

 女子実業団のWリーグ・JOMOサンフラワーズは、バスケットボールを通じて地域住民とのコミュニケーションを深め、バスケットボールの振興にも力を注ごうと、1995年からJOMOクリニックを催してきた。2005年には、クリニックの開催頻度や内容を拡充。特定のチームを対象に複数回指導する強化コースなどを設け、引退した選手たちで専任スタッフも編成している。昨年、東京朝鮮中高級学校中級部女子バスケットボール部が同クリニックに応募し当選した。第1回目は2007年11月29日に、第2回目は12月20日に行われ、生徒らはとくにディフェンス面について貴重なアドバイスを受けた。

「機会あれば実業団に」

大山妙子コーチの説明に聞き入る東京朝中の生徒たち

 「全体を見てバスケをやるように」「自分で考えて工夫すること」−JOMOの黄金時代に活躍し日本代表としてアトランタ、アテネオリンピックに出場、アテネでは主将を務めたJOMOクリニック・大山妙子専任コーチ(33)の檄が東京中高体育館に飛ぶ。

 2回目のクリニックとなったこの日、大山コーチのほかにも小池清美コーチ(32)と原田綾子コーチ(22)が同体育館を訪れ指導した。普段「イェー(朝鮮語で『はい』の意)」と受け応える生徒らも、「はい!」と元気よく専門的な指導に耳を傾けていた。

 練習後、姜珠恵選手(1年)は「普段の練習と違った」と笑顔。「コーチは親切に教えてくれた。2008年には試合に出ることも多くなるだろうから、一つひとつのプレーに責任を持つよう心がけたい」と話した。

練習が終わり憧れの選手らと記念撮影

 高里奈選手(2年)は「これまで自分よりも大きな相手には競り合いで勝てないと思っていた。しかし、コーチから『一生懸命マークにつくように』というアドバイスをもらって、大きな相手とも競り合うことができた。今後は積極的なプレーを心がけたい」と語った。

 クリニックのコーチ陣らは、応募を受けて東京朝中の練習を事前に視察した。その際の様子を大山コーチは、「やる気があり、向上心を持ったチームであると認識した」という。「子どもたちに純粋に上達してもらいたいという思いから、このような活動を行っている。朝鮮学校からの応募は初めてで、実は言葉が通じるか心配だった。しかし生徒らは問題なく理解してくれた」と大山コーチ。「センスある選手も数人いた。クリニックを4回くらい行って様子を見てから、その後も続けていく可能性もある。在日の選手も機会があればぜひ実業団入りを目指してもらいたい」とエールを送った。

 都大会への出場とともに、中央大会など在日朝鮮学生大会での常勝を目指している東京朝中。今回のクリニックではディフェンス、とくにマンツーマンディフェンスの強化に重点を置いた。゙良叔監督は、「一般的にディフェンスの練習は楽しいものではないが、積み重ねて練習しなければならないもの。今回の特別練習をきっかけに、ディフェンスの面白みを感じてくれたら」と期待を込めている。(李東浩記者)

[朝鮮新報 2008.1.16]