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北京五輪予選に出場 朝大ボクシング部の金在鴻選手

五輪予選に出場した朝鮮の選手団(金在鴻選手は右下)

 北京オリンピックのボクシング・アジア1次予選が1月23日から2月2日にかけてタイ・バンコクで行われ、朝鮮大学校の金在鴻選手(体育学部1年、ウェルター級)が朝鮮選手団の一員として出場した。朝大生の同予選出場は初めて。

 金在鴻選手は1月28日の初戦で、経験豊富なサウスポーでファイターのタジキスタン選手と対戦。試合開始直後、相手選手が前に詰めてきたが、左のカウンターで先制ポイントをあげた。その後も左右へのすばやい移動で距離を保った金選手は、右のカウンターでポイントを稼ぎ、試合の主導権を握ったかのように見えた。しかし経験と身体能力、技術の差により後退する場面が徐々に見られた。3Rにはスタンディングダウンを奪われ棄権となった。

 本来、金選手はライト級。しかし、持ち前の闘志と気迫で果敢に臨んだ。試合中に大会最年少選手であることが紹介されると、会場からは大きな歓声があがった。

 また、金選手の試合中、朝鮮と南朝鮮の選手、役員、日本の選手らからの応援が絶えまなかった。

 一方、朝鮮のパク・ジョンチョル(フライ級)、リョム・チョルジン(バンタム級)の2選手はそれぞれ3位となり、重量級を除いた各階級で2位までに与えられるオリンピック出場を惜しくも逃した。

 北京オリンピックには昨年、米国・シカゴで開かれた世界選手権大会で3位となったキム・ソングク選手(ライト級)がすでに出場権を獲得しており、3月末にウズベキスタンで行われるアジア2次予選で最終的に決まる。

 今回の予選大会には、朝鮮ボクシング協会のハン・ジョンハク副書記長を団長とする朝鮮の選手団が参加した。選手団は李学宰副団長(在日本朝鮮人ボクシング協会会長)、チ・ヨンチョル責任監督、朱一(朝大コーチ)、金潤徳(神戸朝高監督)、宋世博(大阪朝高監督)の各コーチ、金在鴻選手を含む5人の選手で構成された。

 李学宰副団長は、「金在鴻選手はパワーの違う選手を相手に勇敢に挑み健闘した。今後も練習に励んでもらいたい」とエールを送った。【文=宋世博・大阪朝高ボクシング部監督、写真=金潤徳・神戸朝高ボクシング部監督】

[朝鮮新報 2008.2.6]