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07年度も終わり、3月後半からは新チームの大会が始まる。今回は、地方協会にスポットを当てた。昨シーズン、何かと熱かった埼玉、今後の躍進が期待される愛知を紹介する。 埼玉籠球協会 2007年5月4日、14年間にわたり活動してきた「埼玉籠球協議会」を発展的に解散し、「埼玉籠球協会」を結成した。 昨年度は協会管下、埼玉朝鮮初中級学校を中心にバスケットボールへの関心が高まり、とくに初級部(男女)の活躍が同胞社会に刺激を与えた。同時に中級部が安定し、朝高でレギュラーとして活躍する埼玉卒業生が目立った。 昨シーズンは、いわゆる「埼玉時代到来」を象徴付ける画期的な1年であった。そればかりではなく、学父母らの温かいサポート体制も今までになく充実し、県内同胞社会の関心度は右肩上がりだ。 また、結成以来約15年間にわたり在日本朝鮮人中央籠球大会に参加してきた総連埼玉籠球団は、関東1部でたたかえるチームに成長したが、朝高がないという条件の中で戦力を確保していくのは非常に難しい状況だ。今後、日本の学校出身者や初心者の同胞青年を発掘し、練習にも参加してもらい、新たに出発しようと思う。 今シーズンは、埼玉初中籠球部へのサポートの完全システム化を目指し選手育成や練習環境を強化したい。とくに「埼玉籠球部OB会」のイベントだけでなく、正式な結成に向けた活動を中心に、OBや同胞愛好家たちに活動内容を広めたい。籠球団の戦力強化とともに、選手たちを中心とした同胞青年愛好家たちの生活や未来をサポートする組織作りに励みたい。 愛知籠球協会 2007年度は、@初級部から一般までのすべてのチームの正常かつ恒常的活動と指導体制の構築A協会設立に向けた環境、意識の整備B財政だけではなく人集めを中心とした活動展開−を目標に掲げた。指導者派遣、父母会との連携強化に努める一方、全チームの稼動に注力し初級部から一般までチームをそろえ次年度以降には次のフェーズへと移行可能となった。 とくに、対外活動にも力を注ぎ、初級部ミニバスの対外試合や日本学校指導者との交流、中級部においては日本の学校を十数校招待した愛知籠球団主催の大会(3回目)で日本バスケットボール界の高校女王である桜花学園と人的、組織的連携をいっそう強化した。下半期には、協会設立に向けた委員会を立ち上げ、2008年5月設立に向け体制強化を図れた。 今シーズンは組織を質的、量的に固め拡大する基礎を作りたい。それには、5月の協会設立が大きなきっかけとなるだろう。初級部低学年から籠球教室や籠球団引退メンバーによる新チーム、あるいは交流会の定期的開催などにより、協会を中心とした幅広く、組織としては協会への求心力と対外理解者作りを意識した遠心力を兼ね備えた組織へと向かいたい。 今年度日程 3月末 第12回中高級学校籠球選手権(兵庫) 5月初旬 コリアMBC宇和島遠征 5月中旬 ヘバラギカップ予選会(東京、神奈川) 8月1、2、3日 第6回在日本朝鮮初級学生中央籠球大会(ヘバラギカップ、東京朝高) 9月初旬 中央大会(中、高) 10月末 選手権大会(一般) ※日程は諸事情により変更あり。詳細は、各協会の要綱を参照してください。 編集後記 先日、東京朝鮮第4初中級学校の体育館で「低学年バスケ会」があった。 「大会」ではなく、「モイム(会)」として開催しているのは、「低学年で優劣を決めてしまうのは子どもたちの心理に適さない」という実行委員の思いからである。 事実、年々参加者も増え、今回のエントリーは104人。所狭しと父母らも応援する。というより、必死にゴールを目指す、わが子の姿にほほ笑みと爆笑を飛ばす。おそらく在日バスケの開催試合でこれほど楽しいゲームはなかろう。 2試合ずつの試合の合間には、ドッジボール練習試合を行う学校もあり、勝敗よりも「自分がゴールを決めてガッツポーズをしたい!」といわんばかりにボールに群がっていた。中には誰から教わったのか、レイアップやバックシュートをする子も。いわゆる「プチバス」もまんざら捨てたものではないと感心してしまった。 今年度も本紙を通じてアピールしてきた内容だが、父母(最近はハルベ、ハンメの姿も)の応援はとても力になる。しかし、車の乗り入れ、駐車、ゴミ処理などで事務局が会場に指摘され頭を下げることもしばしばあった。「ほんの少し」だけ、みんなが気を配れば済むこともたくさんあるだろう。 選手、監督、父母、観覧者すべての力で今シーズンも感動的で熱く、そして「スポーツっていいな」と思えるような大会作りに励んでいきたいと思う「一サポーター」である。【コリアンバスケットボールネット編集部】 [朝鮮新報 2008.3.26] |