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〈2010年W杯アジア地区最終予選〉 朝鮮はグループB 予選突破 「勝算ある」

士気高まる朝鮮代表

 サッカーのFIFA2010年W杯南アフリカ大会出場をかけたアジア地区最終予選が9月6日から始まる。3次予選を突破した10チームが2つの組に分かれ、ホーム&アウェー方式でたたかう。

 アジア地区のW杯本選参加枠は4・5カ国。各グループ1、2位のほかに、3位同士で行う5位決定戦の勝者がオセアニア地区1位チームとのプレーオフに勝った場合、W杯に出場できる。

 組み合わせ抽選の結果、朝鮮は南朝鮮、イラン、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアと最終予選グループBに入った。グループAには日本、オーストラリア、バーレーン、ウズベキスタン、カタールが属している。

 【平壌発=鄭茂憲記者】組み合わせから見ると朝鮮が属したグループBは「死のグループ」になった。しかしキム・ジョンフン監督の最終予選の見通しは冷静だ。

無失点で通過した3次予選(6月7日、対トルクメニスタン戦、撮影=盧琴順記者)

 「3次予選を突破した10チームはすべて高い水準にある。逆に言えば、ずば抜けたチームがなく実力は伯仲している。だから組み合わせ抽選には初めから関心を向けなかった。最終予選まで時間は多くないが、勝利に向けた構想は固まっている」

 3次予選を通じて朝鮮チームは参加チームの中、唯一の無失点を記録した。強固なディフェンス陣が対戦チームの攻撃をシャットアウトした結果だ。

 「ディフェンスに万全を期すことで試合における不安要素を解消した」とキム監督は話す。

 3次予選期間中、相手側の攻撃チャンスを奪い、すばやいカウンターに移るというキム監督の構想に中心的な役割を果たしたのが安英学選手(Kリーグ・水原三星ブルーウィングス)だ。中盤の底でプレーする安選手に対するチームの信頼は厚い。ナム・ソンチョル主将は「誰よりも走り、勝利に対する意欲をチームメイトに植えつける選手」だと評価する。

 朝鮮が最終予選を突破するために解決すべき課題は「得点力アップ」(キム監督)だ。
 鄭大世選手(Jリーグ・川崎フロンターレ)はこの課題を解決する選手として注目されている。

 3次予選全6試合で朝鮮のチーム総得点は4点。そのうち3点は鄭選手とともにFWとして活躍するホン・ヨンジョ選手が記録した。鄭選手は3次予選ではノーゴールだったが、キム監督の期待は安選手に劣らない。

 「鄭選手は今年2月の東アジア選手権の日本、南朝鮮戦で連続ゴールを決めた。突破力と得点力の高い選手だ」(キム監督)

 最終予選でより多くのゴールを奪うためには鄭大世、ホン・ヨンジョの両FWのコンビネーションがカギとなる。

 ナム主将は、最終予選を前にしたチームの士気は高いと話す。

 キム監督は「在日同胞の期待が高いことも承知している。選手と監督、関係者全員がW杯進出のために力を合わせ、1966年以来の悲願を達成したい」と語った。

[朝鮮新報 2008.7.11]